Mercy Mercy Me〜マーヴィン・ゲイの反戦・社会問題提起ソング

ジェームス・ジェファーソンの天才的なモータウンベースが冴え渡る、マービン・ゲイの「What’s Going On」に収録の「Mercy Mercy Me」。

Marvin Gaye – Mercy Mercy Me (The Ecology)

※引用元:Marvin Gaye(Official)

「Mercy Mercy Me」は、
どこか神をも感じさせる、
不思議な曲だったりします。

といいますか、アルバム「What’s Going On」
自体が神がかっていて、
静かに訴えるものがあったりします。

超有名なアルバムですね。
1971年にリリース。
当時、爆発的なヒットしています。

「What’s Going On」では、
ベトナム戦争への反戦ソング。
当時の社会問題を歌詞として歌っています。

 

「Mercy Mercy Me」には、
反戦や社会問題を提起している
強い気持ちがあるのですが、
その根底には、平和への願いが込められています。

平和であって欲しい、
戦いはやめてくれ!、
貧困を無くしてくれ!
といった懇願に近いものを感じさせます。

しかもこの気持ちを、拳(こぶし)をつき出して
怒り狂うのではなく、
静かに、じっと見つめながら訴える、
物言わぬサイレントマジョリティの気持ちをも
代弁しているかのようです。

大衆の気持ちを一身に受け取って、
それをソングにしたかのような、
そんな静かな訴えを感じさせたりもします。

 

音楽的には、天才ベーシストの
ジェームス・ジェファーソンによる
神の如きベース演奏があってこそ、
このアルバムは引き立っています。


※写真引用元:wiki

ですが、じわじわと寄せる、
平和への願いといいますか、
良くなって欲しいといった
大衆の気持ちが集約されて、
それがマービン・ゲイに降り注いだかのような。

 

ソウルミュージック特有の
前のめりになって揺れる、
気持ちいいタテ揺れがいいんですが、
ほぼ全曲が、ジーンと来て、
魂の奥底を揺らがせるかのように
何かを訴えかけるモノがあったりします。

やはり、平和への願いといいますか、
そんな切ない思いがが
音楽となっている気がします。

言葉は分からなくても、また反戦ソングとか、
社会問題を提起したものとかの
説明を聞かなくても、
何か訴えかけるものがあって、
それが感動を引き起こします。
 

マーヴィン・ゲイの「What’s Going On」は、
2022年の今の時代にもマッチします。

グローバル資本主義が世界を脅かし、
コロナだの、ウクライナ戦争だの、
食糧危機だの、SDGsだの、
ありもしないことをデッチあげて、
世界をおかしな方向へ誘おうとしています。

1971年のベトナム戦争時の時世にも似ていて、
「What’s Going On」は、
「反・グローバル資本主義」の音楽としても
聞くことができそうです。

そんなマーヴィン・ゲイの「What’s Going On」。
神々しさのある、
ちょっと異彩を放ったアルバムだったりします。

2014.11.27

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