「君たちはまだ長いトンネルの中」を見た感想
今日は「シネマ・イーラ」へ行って、「君たちはまだ長いトンネルの中」を見ましてね。
「君トン」。
話題の「MMT映画」「反・緊縮財政映画」ですね。
君たちはまだ長いトンネルの中 ~こんなに危ない!?消費増税~
緊縮財政の誤り、国の借金1200兆円のウソ、消費税はマズい、積極財政ヨシ、MMT(現代貨幣理論)、財務省の体質など、正しい財政政策を巡って女子高生が、先生や国会議員を相手に戦うといった1時間半の学園エンタメ映画ですね。
この手のテーマは、伝えたいことが盛りだくさんになるのですが、「よくまとめたなあ」と感心。
しかも、MMTでは誤解されやすい「MMTは税金はいらないんでしょ?」「いくらでもお金を発行できるんでしょ?」といった批判についても、きちんと取り上げて反論しています。
ポイントはほぼ押さえながらも、ドラマの流れを崩していません。
ホントよくまとめたなあと感心しまくり。
ちなみに、この映画の監修は京都大学教授の「藤井聡」さん。映画に登場するセリフは 藤井節のオンパレード。いやいや藤井節を映画化したような作りです。
こちらには、監督のなるせゆうせい氏のインタビューなどがあります。
加藤小夏主演!舞台挨拶!映画 君トン「君たちはまだ長いトンネルの中」なるせゆうせい監督インタビュー+舞台挨拶 北川尚弥 定本楓馬
力作だがMMTなどの知識が無いと難しいかも
力作なんですが、やはり1時間半という限られた時間の中ですので、くわしい説明はできていないんですね。わりと教科書通りのMMTの説明になっています。
本当は、もっと掘り下げたり、同じ事を別の角度から説明したり、大事なことは3回出すとか、そういうきめ細やかな作り込みがあれば、国民啓蒙も出来たんじゃないかなあと思います。
MMTなどの前知識がありませんと、「君トン」で言っていることがわかりにくいんじゃないのかなあって思います。
が、仮に財政のことがわからなくても、エンタメドラマとして見ることはできます。
「君トン」制作サイドの苦悩が見え隠れする作品
おそらく、この辺りの脚本や設定に関しては、制作サイドは非常に頭を悩ましたのではないかと。
国民啓蒙のために、ゼロからMMTがわかる作りにしようとすると、時間の関係で言い尽くせなくなります。ごく一部の説明に終わってしまう。
しかも大手の配給会社を通せないため、人々に関心を持ってもらなくなり、集客もできなくなって、興行的に赤字になりそう。
それだったらMMTや積極財政、緊縮財政の誤り、国の借金1200兆円は誤りを理解している人をターゲットにした作りにしたほうが、興行的にはまだいいんじゃないかと。
そんな算段もあって、結局「知っている向け」「内輪向け」の映画作りにしつつも、知らない人でも一応ドラマとして楽しめる作品にしたんじゃないかと。
おそらくそうじゃないかと思いますね。
で、そんな制作サイドの苦悩といいますか、ジレンマも見え隠れする映画なんですが、適切な財政はどうあるべきかをテーマにしながらもエンタメ仕立てにした画期的な作品じゃないかと思います。
スポンサーが付きにくいテーマでありながら、よくぞ映画制作をしたなあと関心します。
スポンサーといえば、制作費の工面で苦労したためか、数年前に「クラウドファンディング」で募ったんですね。私も応じましたが、厳しい条件の中で、「よく作ったなあ」と感心。
正しい財政政策を掲げている政党は少ない
で、映画が終わって帰る際、入り口で「消費税反対」のチラシをどこかの方が配布していましてね。
見ると「れいわ新撰組」。
おそらくれいわの党員の方なんでしょうね。
ちなみに、
・れいわ新撰組
・国民民主党
・自民党内の積極財政派
これらは、「正しい財政政策」を掲げていますね。
残念ながら、これらの以外の政党は全てダメなんですね。
言っちゃ悪いんですが。
自民党の積極財政派が今一番の期待
ちなみにあの「参政党」もダメです。
参政党は松田プランを掲げていますが、根本的に間違っていますからね。
参政党はバックに何もなく、国民運動を展開している期待の政党なんですが、肝心要の財政政策が間違っていますので、なんともかんとも。
で、自民党の積極財政派が今一番期待の星なんですね。
というのも、国債発行できないのは、アメリカなどの戦勝国が「日本に再び戦争を起こさせないため」「日本が戦費を徴収できないようにするため」に「仕掛けたものである」といったことを、堂々と文書に記して、根本的なところから積極財政に転じようと動き出しているからです。
三橋貴明さんが解説していますね。
自民積極財政議連が「60年償還ルール」見直しを提言 報道ゼロ![三橋TV第621回]三橋貴明・高家望愛
これは期待MAX^^
まだまだ期待できる
政治の世界でも「まともな財政政策」を掲げる政党やグループが出てきている中、正しい財政政策をエンタメとした「君たちはまだ長いトンネルの中」。
この現象は興味深いですね。
で、いろんな方面から「世直し」の動きも出ています。
欧米では、国民の30%~50%が、世界の構造・真実に気づいているといいます。
周回遅れなのが日本。
しかし、日本は、この先、さらに坂を転げ落ちるように悪くなって、悲惨な出来事も起きるようになって、それでようやく多くの国民も気づいて、目覚めて、欧米波の「世直し」の動きが加速するんじゃないかと思いますね。
試練を経る必要があるのかなあと思いますが、できればそんな試練はご免被りたいですね。
自分にも被害が及ぶことも出てくるかもしれませんので、日本が転落する前に、多くの人達が気がついて、何らかの動きをするとか、世論を形成するとかして、今までのグローバリズム、金融資本家達による悪徳を改めていく動きになって欲しいと思います。
が、着実に新しい流れが出てきていますので、希望はあると思います。