ヨーガとの出会い~番場一雄「ヨーガ行法の段階的修練法」
ヨガは10代の頃、始めました。番場一雄さんという方の「ヨーガ行法の段階的修練法」という本を見ながらの独習でした。
この本、スグレ本でして、ヨーガのポーズが全て分解写真と解説付きで、独習できるように構成されています。
今だったら「ヨーガ教室」もたくさんあります。またDVD付きの本もありますし、もっと懇切丁寧になっています。
ですが当時は、そもそも「ヨーガ」なんて、超マニアックな代物です^^;ヨーガ教室は、全国にも数える程しかないくらいです。「黎明期」というもので、手探りでやっているような状態だったでしょうかね。
ですので番場さんの分解写真の解説本は、たいそう重宝し、感動したものでした。
ヨーガを始めたら膝関節と腰が痛くなった
しかし、始めてしばらく経った頃、脚の膝関節と、腰が痛くなってしまった。
もう「げげ!」っと驚いてしまったものです。いやあ、それが結構、酷く、歩く時にも痛い位です。膝関節と腰がジンジンとして痛い。
1週間だったか、もっと長い期間、節々が痛み、もう大変。
10代という時期にもかかわらず、「なんでこんなに膝関節、腰が不調になるよ?」と、ものすごく疑問を抱き、「無理があったかな!」とも思い、疑心暗鬼にもなってしまったものです。
で、これがきっかけでヨガを止めてしまいました。
「ヨガは自分には合わない!」
「独習なんか危険だ!」
という具合です^^;
で、これにスッカリ懲りてしまい、その後、ヨガはやらなくなりました。「アンナものは、かえって体に悪い、日本人向けに出来ていない」なんて思ったり^^;
とはいっても、ずと後になってから、再びヨガを再開したのですが。
ヨガには好転反応が起きる場合もある
で、数年前に、「ヨガの好転反応」というのがあることを、知ったものです。
な、なんと!
で、昔、ヨガをやってヒザと腰が痛くなったのは、「好転反応」だったようなのです。
ちなみに「好転反応(こうてんはんのう)」とは、心身の不具合や症状、問題点が改善される前に、いったん症状等が出て、しかも悪化するかのように見える現象をいいますね。
別名、瞑眩現象(めんげん-げんしょう)ともいいます。東洋医学の世界では、常識中の常識です。
番場一雄氏~日本のヨガを導入した佐保田鶴治氏の系統
日本に最初にヨガを導入した方に「佐保田鶴治」さんがいます。この佐保田さんの系統が、番場一雄さんです。
番場一雄 初代瑜祗雄弘師 ヨーガ指導動画(一部)1991年1月19日(土) 東京・増上寺
※動画は雄弘ヨーガYouTube公式チャンネルより
番場さんは何冊か著書も出しています。で、番場さんの「ヨーガの思想」を読みますと、ヨガの「好転反応」について、わりと詳しく書いてあります。
この本には番場さん自身がヨーガを始めた時のことから、熟達するまでのことが詳しく書いてあります。
ちなみに、この本は示唆に富んでいます。大変、参考になります。
にも関わらず、古書で、1円から購入できます。実は、この本、かなりの「お宝本」だったりします。
番場さんの体験に基づく考えが書いてあります。示唆やヒントにあふれていて、ヨーガをやっている方にはおすすめの絶好の書です。
番場一雄氏のヨガによる好転反応事例がすごい
で、この本に番場さんの好転反応の体験が載っているわけなんですね。それが凄い。
といいますか、完璧に「病気でしょう」と錯誤するレベル^^;
たとえば、ヨーガを続けていると、次のような症状になったといいます。
・脚の膝関節が痛み出し、歩けなくなった
・背中に、「ピンポン玉」のような「できもの」ができた
・胸に「鉛の鉄板」を付けたように、苦しくなった
・食欲不振
・情緒不安定
・不眠症
・生気を失う
・過度な偏食
こんな具合です。
「ピンポン球のできもの」なんて奇病です^^;
「生気を失う」なんて、「ちょっとアンタ、大丈夫?」レベルです(^凹^)
完璧に重篤な病気、奇病ですわな(笑)
他にも、ヨーガを始めて心身がおかしくなってしまったことがあったといいます。
番場さんもヨーガで膝関節が痛くなった
で、番場さんの体験で興味をひいたのが「膝関節の痛み」です。これは私のケースと全く同じ!
しかし、こうした「好転反応から生じる一過性の症状」に遭遇すると、「ヨーガは体に悪い!」って思うでしょう^^;「奇病にかかった」と思いますね(笑)
で、こうした「知識」がありませんと、少なくとも「ヨーガやって体がおかしくなった!」って思います(笑)
ヨガによる好転反応は意外と多い?
そういえば、ヨーガをやって、「体を壊した」なんていう話しを、たまに聞きます。
それで、ヨガを止めたり、他へ鞍替えをしたり^^;ですが、もしかすると「好転反応」なのかもしれませんね。
もちろん、どこかでやり方をミスっているのかもしれません。
無理をしていたり。
動作と呼吸が合っていなかったり。
しかし、なんていいますか、案外、好転反応が多いのではないかと思います。
好転反応や気の流れと関係がある
ちなみに「好転反応」は、「気」の流れの「正常化」と関係があります。また「自発功・自発動功」という表れ方をする時もあります。
ただ困ったことに、この「好転反応」の症状が、ある程度の期間、続きます。それで、びっくらこいてしまったり、不安になったり、焦ったりすることが出てくるかもしれません。
まして「予備知識」が無ければ、十中八九、「ヤバい!」「なんじゃこりゃ!」「やり方を間違えたか!」と思うこと必至です。
偏差という好転反応
ですが、数日から数ヶ月レベルの好転反応は、まだいいですね。
瞑想では「偏差」という好転反応が、数年、続くこともあります。長い方は10年位。これが続きます。
ちなみに瞑想偏差は、かなり苦しく、壮絶なケースもあります。瞑想偏差は度肝を抜かす症例があります。
で、厄介なことに、この辺りの予備知識や対処方法を知らないと、かえって状態を悪化させることもあります。
といいますか、耐えられなくなることも出てくるでしょう。パニックになったり、不安になる方も出てきます。
下手に病院へ行けば、完璧に「原因不明の不治の病」に認定されるでしょう。
好転反応・瞑眩現象~無理をしていないにも関わらず具合が悪くなる
そういうわけでして、ヨガを始めて「ヒザが痛くなった」というのは、好転反応だったわけですね。番場一雄さんと全く同じ体験だったわけです。
しかし、こうした予備知識や情報は、前もってできるだけ多く、しかも正しく知っておくのがお勧めです。
そうして自分の身体意識に照らし、身体の声を聞きながら、その情報なり、知識が正しいのか合っているかを、確かめてゆく。
つくづく、そう思います。「知識は力なり」と思っています。ですので日頃から、情報収集や勉強には余念がありません。
何かを始めて、無理をしていないのにも関わらず、具合が悪くなったりする場合は、「好転反応・瞑眩現象」のケースが多いかもしれません。
こういうときは、慌てたり、バタバタしないで、ゆったりとした気分や、お気楽気分で、しばらく続けてみるのがよいと思っています。
結局、ヨガもそうですが、ボディワークの世界にも、いえ、あらゆる世界に、「好転反応・瞑眩現象」があるってことなんだと思います。
「雨降って地固まる」なんていうのもありますしね。
様々な世界に、「好転反応・瞑眩現象」はあるのだと思います。
ヨーガもお気楽気分で行うのがおすすめ
ただし、やたらと気合いを入れたり、無理をし過ぎたり、あるいは、何か変な欲を持ったりして行っている場合は、別かもしれません。
そういう過剰なスタンスや、偏っている場合は、その「姿勢」そのものを見直したほうがいいですね。
ふつーに、お気楽に、自然にやっている中で、心身の具合が悪くなる場合は、「好転反応」なんだと思います。
何事もそうですが、ゆったりと、お気楽気分でやっていくのが、いいんじゃないかと思います。