目次 非表示
- 日本はコロナ危機を克服できて格差社会を消滅できる
- 日本は恐慌や有事でも強い国
- 日本はコロナ危機を乗り越える力がある
- コロナ危機を乗り越えられない国
- 世界恐慌時にアメリカは供給能力を削減した
- 昭和恐慌に日本も供給能力を削減した
- 恐慌への対策を政府が誤ると暴力沙汰になる
- 格差が酷かった第一次世界大戦前から世界恐慌時
- 所得上位層はインフレを嫌うからデフレが解消されない
- 所得上位層は政治力を持っているから緊縮財政となる
- 主権通貨国はコロナ危機を回避できる
- 国債は政治家の決意で発行できる特別なお金
- 自己責任論は格差社会がもたらす最悪の思想
- 第二次世界恐慌の今は第一次世界大戦前に似ている
- 上層国民は抵抗するが改心して国民はまとまる
日本はコロナ危機を克服できて格差社会を消滅できる
日本はコロナ危機を克服できます。国債を発行すれば、必ず乗り越えることができる。しかも格差も解消できます。
三橋TV第231回【今、日本の政治家は国民を救える。必要なのは、ただ「意思」のみだ】
実はコロナ危機はチャンスです。今までの経済問題、社会問題を解決できるチャンス!
デフレ不況。
貧富の格差。
政治問題。
福祉問題。
教育問題。
ありとあらゆる問題を解決できる。
それがコロナ危機。
ポイントは
- 日本は国債発行することでコロナ危機を乗り越えられる
- 世界にはどう頑張ってもコロナ危機を乗り越えられない国もある
- 世界恐慌・昭和恐慌では緊縮財政を行って酷くなった
- 昔も格差が酷かった
- 所得上位層はデフレを好みインフレを嫌う
- 自己責任論は大間違い
- 国債を発行してインフレに転じて国民全員が豊かになれる
以下、三橋貴明さんの解説をまとめてみます。
日本は恐慌や有事でも強い国
コロナのような疫病や有事や恐慌によって、経済破綻が心配されるときでも、経済危機を乗り越えられる国がある。
それは日本のような
・自国通貨建て国債発行(主権通貨国)
・変動為替制
・供給能力がある
を満たしている国。
具体的にいえばは、日本、アメリカ、イギリス、中国、カナダ、オーストラリア、スイス。
有る程度、供給能力のある国に限る。こうした国はコロナのようなときでも強い。政府主導で国債発行をすれば経済的危機に陥らない。
日本はコロナ危機を乗り越える力がある
日本は供給能力がある。
GDPは550兆円。
生産能力がある。
コロナ禍で受けた需要の減少は、差額の分を国債発行することで需要を埋めることができる。実は何ら問題もない。
アメリカ、中国、イギリス、カナダ、オーストラリア、スイスは、国債を発行することで危機を乗り越えられる。
コロナ危機を乗り越えられない国
しかしたとえば
・共通貨幣建ての国・・・ユーロ加盟国
・固定為替の国・・・レバノン
・供給能力が不十分な国・・・ロシア
これらの国はダメ。国債を発行しても経済危機を乗り越えられない。ロシアは石油などしかない。
日本やアメリカなどの主権通貨国はメチャクチャ強い。恐慌に強い。
世界恐慌時にアメリカは供給能力を削減した
しかしまともな対策をしない。やらない。政策を間違える。歴史を振り返ってもまともな対策をしていない。
1929年に始まった世界大恐慌のときのアメリカ。恐慌により超デフレとななった。需要が激減。
財務長官だったアンドリューメロンは、なんと供給能力を削るようなことをした。アメリカ国内の企業を潰した。精算した。
本来は、国債を発行して、下落した分の需要を補うのがセオリー。が、それをしないで、企業を潰した。
日本でも、某財務大臣は、「今のコロナで潰れる企業は潰れればいいんだ」といっている。
昭和恐慌に日本も供給能力を削減した
昭和恐慌でも同じだった。井上準之助・大蔵大臣が同じことをした。
世界大恐慌により、日本も需要が激減。供給能力が余った。
ところが井上準之助は供給能力を削減した。
企業を潰す。
消してしまう。
精算してしまった。
緊縮財政をしてしまった。
で、昭和恐慌になった。井上準之助の政策ミスにより昭和恐慌が酷くなった。
恐慌への対策を政府が誤ると暴力沙汰になる
昭和恐慌は全国に大不況をもたらした。
農村部は特別に酷かった。
生活ができなく、
娘を売りに出した農家も多かった。
軍人の中には、妹を売りに出された人もいた。彼らは慟哭し、怒り狂った。「こんな世の中にした政府の連中が許せん」。
やがて軍人らの中に、暴力に走る人が出てきた。5・15事件、血盟団事件、2・26事件などはこうして起きた。政府首脳関係者の暗殺に及んだ。怨み骨髄に至った。
井上準之助大蔵大臣 暗殺。
犬養毅首相、暗殺。
濱口雄幸首相 銃撃。
高橋是清も暗殺。
政府の財政政策の失策により恐慌に陥ると、最後は暴力が奮われる。
格差が酷かった第一次世界大戦前から世界恐慌時
昔も今も同じ。今は昔にそっくり。第一次世界大戦前から世界恐慌にかけての時代にそっくり。
当時もグローバリズム。
今もグローバリズム。
当時は、もっと格差が酷かった。所得上位層は、恐慌などの危機でメチャクチャ儲ける。
日本は、浜口雄幸内閣のときに、
金本位制から固定為替に戻った。
円高水準でも金本位制に戻った。
円高・ドル安。
だから日本製品が売れなくなった。
大変になった。
このとき、財閥上層部の人達は、「金本位制を止めるな」と読んだ。で、円を売りまくって、ドルを爆買い。
で、金本位制から離脱すると、円安に転じて、ドル高になる。政府は円を安定させるために、外貨準備を取り崩して円を支える。
やがて支えきれなくなる。
ギブアップ。
超円安、超ドル高になった。
待ってましたとばかりに、
財閥の人達は、ドルを売ってぼろ儲け。
爆儲け。
そういうのを日本国民は見ていた。
「あいつらは許せない。」
みんなそう思っていた。
上層国民を粛正しようと、暴力に走る人が出てくる。陸軍将校らが暗殺に走る。
所得上位層はインフレを嫌うからデフレが解消されない
当時も一般国民と上層国民の2つに別れていた。イギリスでいうツーネイション。
所得上位の人達は資産を持っている。預金を持っている。
で、預金を一杯持っている人たちが一番嫌うのがインフレ。インフレになるとお金の価値が下がるから。
所得上位層の人達は、そのお金の力を使って政治に影響を及ぼす。所得上位層の人達は政治力を持っている。
で、インフレに高じる政策に水を差す。だからインフレに転じる政策ができない。超デフレからの脱却政策が取れない。
新規国債を発行して需要を満たし、インフレにすることができない。
むしろデフレのままにしたがる。需要を高めるのではなく、供給能力を削る。中小企業を潰す。
これは恐慌時代の特徴。
所得上位層を生き残らせる。
一般国民を切り捨てる。
今回もそうなる。
所得上位層は政治力を持っているから緊縮財政となる
本来は財政拡大すれば、
・デフレ脱却ができる
・国民経済が救われる
・だからいいんじゃないか
となる。
しかし所得上位層が嫌がる。
インフレを嫌う。
で、所得上位層は政治力を持っている。
だからTHのような人が力を奮う。
で、所得上位層に沿って政治が動く。
緊縮財政が続く。
現在の自民党上層部もそうだが、
なんで国民を見捨てることができるのか。
それは所得上位層の政治力が利いているから。所得上位層の政治力によって、インフレ政策ができなから。デフレのままにしようとする。
これに加えて財務省の緊縮財政。
ダブルパンチ。
主権通貨国はコロナ危機を回避できる
しかしアメリカは今回は違う。
新規国債を200兆円発行した。
が、日本は今回も変わらない。
昔と同じ路線。
恐慌なのに緊縮財政のまま。
韓国では、今回7兆ウォンを用立てた。
アメリカから兵器を購入するのを回した。
しかし韓国は供給能力が高くない。IMFにより金融政策の縛り制約がある。主権通貨国ではない。国債を発行して、経済危機を乗り越えることはできない。
しかし日本は、国債発行で救われる。政治家が判断すれば救われる。主権通貨国はコロナ危機を回避できる。
国債は政治家の決意で発行できる特別なお金
現金紙幣、銀行預金というお金は、金融機関に借用証書を持ち込んだときに発行される。
現金紙幣は国債。銀行預金は、顧客が借用証書を持ち込んだとき。お金として発行される。
しかし国債は、なんらかの借用証書も金融資産も要らない。担保無しで発行できる。しかも政治家の意志一つで発行ができる。
国債は特別のお金。政治家の意志一つで発行を決めることができる。だから政治家は日本国民を救える。
しかし実際に聞くのは政治家や官僚、政党の意見。給付金10万円がそう。公明党の一言で決まった。
安倍首相は空虚な存在。
政権維持ができればいい。
公明党が離れると困るので、
だから公明党の言うことを聞いた。
自己責任論は格差社会がもたらす最悪の思想
今は「自己責任論」が普通になっている。これと関係するのが「勝ち組・負け組」の考え。
自己責任論は格差社会がもたらす思想。グローバリズムがもたらす思想。
昔は「助け合いの精神」があった。今では「自己責任論」が流行っている。自己責任論は貧しい考え。
どんな生物でも「群れ」になって生き延びようとする。
一つの国家もそう。
自己責任論に陥るならば、国家の中で国民は分断し、国民は生き延びることができない。
自己責任論の考えは、動物にも劣る。
最悪の思想。
第二次世界恐慌の今は第一次世界大戦前に似ている
今回の第二次世界恐慌は、前の世界恐慌に似ている。が、もっと似ているのは、第一次世界大戦前。
第一次世界大戦前も格差拡大が酷かった。上級国民とその他の国民。
その他の国民は、何かが起きたら自己責任。今と同じように「自己責任」が流行っていた。
しかし第一次世界大戦が起きたら、この格差が壊れていった。欧米では所得税が導入。累進課税が強化。
第一次世界大戦によって上層国民も巻き込まれた。国民総動員で立ち向かうしかなくなった。そうしないと全員死ぬ。
こうして格差社会が終わった。
グローバリズムも終わった。
ブロック経済化した。
同時に全体主義、強権政治も登場した。
上層国民は抵抗するが改心して国民はまとまる
コロナの今は、第一次世界大戦前に似ている。酷似している。
しかし今回のコロナは以前とは違ってくる。これらの変化が幸いする。
グローバリズムにしがみつき、今まで通りに国民を分断する上層国民が出てくる。
上層国民は、
1.財政破綻論を唱えてデフレのままにしようとする(インフレは嫌)。
2.国民を選別し、上層国民だけが生き残ろうとする(一般国民を見捨てる)
上層国民は、国民意識がわかっていない。しかしインターネットを中心に草の根の意識改革が起きる。
政府は財政出動することができる。
国民全員を助けることができる。
中小企業を潰すことはしない。
国債を発行する。
バンバン発行させる。
インフレに転じる。
富裕層の資産価値は減る。
一般国民は幸せになる。
助け合いの精神が復活。
これらは国民国家の基本。国民が苦しんでいるときは国家が救済する。当たり前のこと。その当たり前なことを阻んできたのが上層国民。
しかし最終的には、上層国民も改心して、国民がまとまる。総意となってコロナ危機を乗り越える。
そして格差を是正する。
できる。