利息・金利のわかりやすい話し~金利のパワーはすごい
利息・金利のパワーはすごいですね。
なんといっても金利・利息は、
・味方になれば豊かにしてくれる。心強い。
・敵にすればお金を奪う。恐ろしい。
金利・利息はものすごい強い力を持っています。
使い方を誤ると怖い力となって奮われます。
なので野放しにできません。
法律でも規制されています。
金利・利息は、実は誰でも馴染みがあります。
今ローンを特別に組んでいなくても、
日本人は平均して1000万円の金利・利息を支払っています。
そんな金利・利息の話し。
今日はまとめてみたいと思います。
【参考】
第193回 利息のパワーについて解説【お金の勉強 初級編】
金利とは?利息とは?
そもそも金利・利息とはどういう意味でしょうか?
似ていますが、実は異なります。
金利
・お金を借りた人が支払う「割合」。
・借りたお金に対して、追加して支払う金額の「割合」のこと。
利息
・お金を貸した人が受け取る「お金」。
・貸したお金(元本)に対して、追加して受け取る「お金」のこと。
利子
・お金を借りた人が支払う「お金」。
・貸したお金(元本)に対して、加して支払う「お金」のこと。
・金利は「割合」をいいます。
・利子は元本に金利をかけて計算されます。
利回り
・投資額に対して、利益全体の割合を出した指標。
・一定期間当たりの平均を示します。
・大抵、1年間の利回りを意味します。
金利は人生を豊かにし破滅させる力がある
金利や利息は人生を豊かにし破滅する力があります。
で、利息は
・商品貨幣論に基づくと悪になる。
・信用貨幣論になると悪に感じられない。
といった特徴もあります。
⇒MMTの理解には「お金の真実」の理解が欠かせない
⇒MMT(現代貨幣理論)を学ぶおすすめの本
金利を払い続けると膨大な金額になる
しかし金利を払い続けると膨大な金額になります。
たとえば、
・年率18%の金利
・50万円を借りる
・30年放置
∴元本50万円⇒7100万円
50万円が7100万円になります。
だから金利・利息は恐ろしいというわけですね。
金利を受け続けると倍近い金額になる
けれども金利を味方に付けると、これほど心強いものはありません。
出資する、株主になれば、金利の力を活用できます。
たとえば、
・月5万円の投資
・年利5%で運用
・30年続ける
∴元本1800万円⇒3400万円
なんと利息は1600万円つきます。
元のほぼ倍額です。
これは頼もしい。
金利は敵に回せば悪魔。
しかし庶民にとっての悪魔は金持ちにとての天使。
金利を敵に回すと金持ちになれません。
決してなれません。
ローンを気軽に組むのは避ける
なのでローンを気軽に組むのは避けたほうがいいんですね。
ローンにもいろいろとあります。
・住宅ローン
・自動車ローン
・奨学金ローン
・カードローン(リボ払い)
リボ払いは高金利
中でもリボ払いはダメです。
おすすめできません。
なぜなら
・年利15%
だからです。
金利が高い。
たとえばリボ払いで
・年利15%
・50万借りる
・30年放置
∴原本50万円⇒3300万円
こんなにも高額になります。
リボ払いは金利が高い。
メチャ危ない。
リボ払いは避けましょう。
金利・利息は経済をも破綻させる
このように金利・利息は力があります。
良くも悪くもパワーがあります。
で、金利・利息は経済をも破綻させます。
2008年に起きた「リーマンショック」。
⇒リーマンショックを超簡単3分で説明
リーマンショックはまさに、金利・利息が引き起こした経済破綻です。
低所得者向けの住宅ローン(サブプライムローン)と、このサブプライムローンを集めて作った金融商品CDS(クレジット・デフォルト・スワップ)の両方が、債務不履行となって破綻し、世界中に金融危機を引き起こしてもいます。
サブプライムローンもCDSも、
どちらも金利・利息を支払うことができず、
それによって破綻しています。
まさに金利・利息のパワーで
潰れてしまったケースです。
しかも世界の経済に影響を及ぼします。
金利・利息を禁止している宗教もある
このようにパワーのある金利・利息です。
なので宗教によっては
金利・利息を禁止しています。
世界における宗教の内訳
・イスラム教・・・23.6%
・キリスト教・・・32.9%
このように世界の宗教においても56.5%の宗教が利息を禁止しています。
イスラム教~金利・利息を禁止
イスラム教では金利・利息を取ることを禁止しています。
コーランに記述があります。
「金利・利息を取る者は、亡くなった後、地獄の業火で燃やされる」。
かなり過激で罪が重たくなっています。
金利・利息を取ることは、
・神の意志に反する。
・罪深い行為。
・死後、煉獄に墜ちる。
・倫理的に問題がある。
としています。
徹底して金利・利息を禁止しています。
ユダヤ教~同胞に対する金利・利息は禁止
ユダヤ教では
・外国人に対して利子をつけることは許される。
・同胞のユダヤ人に対して利子を付けることは許されない。
としています。
ご都合主義的になっています。
仲間内で金利・利息はNG.
けれども仲間以外の外国人には金利・利息を取ってもOK。
大変、ご都合主義的です。
キリスト教~高利・複利は原則禁止
キリスト教では少々複雑になっています。
そもそも宗教改革までは金利・利息は禁止でした。
中世までは全面禁止ですね。
ところが宗教改革以降は、
・高利の利息
・複利の利息
これらを禁止にしています。
また利息に制限を付けています。
仏教~金利・利息を取ることを認めている
ちなみに仏教は、金利・利息を認めています。
利息を取る金融業は正業としています。
悪くない仕事です。
ちなみに仏教では、
・武器、酒、毒の販売
・窃盗
・漁業、農業
を悪業としています。
つまり殺生や窃盗など倫理違反をする職業はNGという考えです。殺生や窃盗に関すること以外の仕事はOKです。
実際、インドでも仏教寺院は金融業を行っていていました。仏教寺院が、利息で儲ける金融の仕事で生計を立てています。
日本でも寺院が高利貸し(土倉)をやっていました。中世の頃は、比叡山は有名な高利貸しの土倉です。明治期になってからは、寺院が生命保険会社を設立しています。
仏教では金利・手数料で稼いでいました。
虚業はOK。
それが仏教です。
まとめ
このように利息・金利はパワフルな力を持っているということですね。
金利・利息は味方に付けるようにして、決して敵に回してはいけないということですね。