安倍元総理銃撃事件で浮き上がる統一教会の問題と政界との癒着
安倍元総理を銃撃した事件、すごい展開になっていますね。
実は「統一教会」絡みであったと。
仏教・瞑想といった宗教・スピリチュアルに関わっている人にとって看過できない一件です。
ここのところ主要メディアも連日、報道しているようです。YouTubeにも、その動画が上がっていますね。
自己破産に離婚 旧統一教会の元2世信者が苦悩語る(2022年7月13日)
【本1冊が3000万円】“信者の財産は丸裸” 旧統一教会のトラブル対峙の弁護士 教団側「過去に問題があった。今は透明な組織を作るため日々努力」とコメント
【解説】弁護士たちが“統一教会”猛批判 「二世」の苦しみとは
統一教会は、1980年後半から90年代にかけて「霊感商法」問題として世間を賑わせました。高額な壺を買わせる霊感商法、合同結婚式、恐怖に彩られた教義などなど「カルト宗教」の代名詞にもなっています。
統一教会は、キリスト教の新興宗教です。教義は「原理講論」というテキストにあります。wikiを見る限り、キリスト教の異端派「グノーシス主義」に近い教義ではないかと思います。
しかし2000年代に入ってから音沙汰も聞かなくなったため、もう問題は無くなったか、教団そのものが衰退したかと思っていました。
で、時代はもはや宗教団体の問題は減り、スピリチュアルの問題にシフトしたんじゃないかとも思っていました。
ところがどっこい。
以前とは比較にならない問題も出てきています。
ちなみに現在でも「聖本」という文鮮明のサイン入りの本を3000万円で売っているとか。で、一人4~5冊を購入する人もいるとか。
今回の安倍元総理暗殺により、統一教会と政界の深刻な問題が明らかになりました。
全国霊感商法対策弁護士連絡会の記者会見がエグい
きっかけは一昨日行われた、紀藤正樹弁護士らによる「全国霊感商法対策弁護士連絡会」の記者会見です。なんと、その様子はYouTubeで公開されています。
【”統一教会”の献金などの活動を非難】紀藤正樹弁護士ら全国霊感商法対策弁護士連絡会が記者会見
2時間以上に及ぶ長い動画なんですが、重大な指摘がいくつもされています。
その内容に驚き。
統一教会には日本独自のローカル教義がある点。
自民党を筆頭とした政界との癒着。
これらが安倍元総理銃撃事件の遠因に。
また元信者による合同結婚と結婚生活の驚くべき体験実話。
目が点になるといいますか、常識のはるか斜め上を行く事実に口あんぐり。
2時間に及ぶ長い会見ですが、瞑想、宗教、スピリチュアルに関わっている人は、知っておいたほうがよいと思います。
自民党と統一教会との癒着
ちなみに統一教会と自民党(野党も含む)との関係がすさまじい。以下、ポイントを抜粋。
・統一教会の教祖は、1950年代から自民党の岸信介(安倍晋三の祖父)と協力していた。
・統一教会の信者は自民党などの国会議員の秘書をしている。1990年代は100人以上。秘書は国会議員の活動を統一教会へ報告し、指示も受けていた。
・安倍政権になってから、国会議員は統一教会の行事へ隠すこと無く参加するようになった。
・統一教会と関わる議員が大臣などに出世するようになり、自民党議員は安倍の推挙を受けるために統一教会との関わりを深めた
・弁護士連絡会は、自民党と安倍晋三に対して、統一教会との関わりがマズいことを再三にわたって抗議&指摘。しかし無視され続けてきた。
・岸信介と安倍晋三がいなければ、統一教会の被害は大きくなっていなかった
これらは「全国霊感商法対策弁護士連絡会」の弁護士が語ったことです。
岸信介と安倍晋三が統一教会の被害を助長?
特に最後の「岸信介と安倍晋三が統一教会の被害」と関係していることへの指摘は言葉を失います。
安倍元総理が銃殺されたこととの関係を浮き上がらせます。
統一協会は衰退していたかと思っていました。
ところが政治と深く癒着することで、その悪徳な活動が表面に出なくなっていたんでしょうね。
で、このようにしたのが安倍元総理。
いわば統一教会の霊感商法を後押ししていたのが、安倍元総理。
なんとも言葉を失います。
弁護団は抗議していた
ちなみに「全国霊感商法対策弁護士連絡会」の300名からなる弁護団は、2021年9月17日に、安倍晋三氏へ抗議文を送っています。これは公開されています。
◆公開抗議文 衆議院議員 安倍晋三 先生へ 統一教会 家庭連合
これがまたエグイですね。抜粋して、以下、掲載。
国会議員や地方議員が、統一教会と関連団体の集会・式典で祝辞を述べたり、祝電を打つことが多くなっているが、こうした行為は、統一教会が社会的に問題が無いという「お墨付き」として利用されている。
統一教会は、信者の人権を抑圧し、霊感商法による金銭的搾取と家庭の破壊等の深刻な被害をもたらしてきた反社会的な団体。最近では、この実態を知る国民は減っているが、政治家によるお墨付きは、統一教会による反社会的な活動を容易にし、また反社会的活動の是正を困難にしている。このことは政治家にとってもプラスにならない。
いやー、こんなことがあったんですね。今までまったく知りませんでした。
紀藤弁護士の発言
また統一教会の霊感商法問題に、長年取り組んでいる紀藤弁護士は、2022年7月12日放送の「ミヤネ屋」で、
「韓国では教祖が逮捕され、表立った活動ができなくなった。統一教会系団体がここまで自由に活動してるのは世界で日本だけ。自民党が統一教会にもっと厳しい態度をとっていたら、こんな事件が起きなかった可能性は高い」
と語っています。※引用元⇒
安倍晋三氏と統一教会との関わりに懸念を示していた弁護団は、再三にわたって抗議していたようですね。なんともかんとも。
マスコミによる記事
ちなみに「全国霊感商法対策弁護士連絡会」の記者会見を受けて、メディアは多くの記事を出しています。
論点が大変多いですので、マスコミではしばらくこの話題でもちきりになると思います。
自民党と統一教会との癒着関連
◆「政治家として配慮いただきたいということを繰り返しお願いしてきた」安倍元総理の銃撃事件、旧統一教会の記者会見を受け、全国霊感商法対策弁護士連絡会が声明
◆安倍元首相銃撃犯の怨恨の根、岸信介の統一教会接近とは──祖父の冷戦戦略の副作用に殺されたのか
◆「安倍氏は三代にわたって付き合いがあった」マスコミが書かない山上容疑者・統一教会・自民党をつなぐ点と線 安倍氏と統一教会の間には「裏取引疑惑」も
◆旧統一教会と国会議員の“ただならぬ関係”…霊感商法対策連絡会はずっと危惧していた
◆「勝共連合」から続く歴史、自民党は今すぐ旧統一教会(家庭連合)と手を切れ 安倍氏暗殺を奇貨に、終戦から続く政治と宗教の問題を適切に解消すべき時
◆NHK「NW9」安倍元首相特集 旧統一教会の代理人だった自民・高村正彦氏の登場に疑問の声
◆「クロ現」で安倍元首相の旧統一教会関連団体へのメッセージ動画
◆旧統一教会と「関係アリ」国会議員リスト入手! 歴代政権の重要ポスト経験者が34人も
◆統一教会の関連議員を除外すると大臣候補がいなくなる!岸田内閣改造を襲う「カルト団体ズブズブ」スキャンダル
◆米紙が斬る「統一教会にとって日本は大事な“金づる”だ」 教団が安倍晋三を重宝した理由
安倍元総理暗殺した山上徹也関連
◆実家や会社の土地も続々…山上徹也の母親が統一教会に寄付していた「5000万円資産」の中身
◆「擁護はできないが、統一協会への恨みは理解できる」元信者が弁護士会見で明かしたこと
◆山上容疑者が「3年前、殺すつもりで火炎瓶を持って向かった」統一教会・名古屋4万人イベントの内部写真《来日した韓鶴子総裁と、礼賛した有名政治家たち》
◆「統一教会」から5千万円返還させていた……「山上容疑者」が抱えていた教団との金銭トラブル
統一教会問題
◆「“統一教会”の問題は今も」弁護士が会見 “3億円以上被害”主張も
◆弁護士たちが“統一教会”猛批判 「二世」女性が苦しみ告白…創始者の「マッチング」で結婚も…
◆全国霊感商法対策弁護士連絡会が会見 旧統一教会2世信者の苦悩、政治家との関係が明らかに
まとめ
宗教に限らず、政治思想、スピリチュアルなど、およそ教義や思想が絡む諸々は、その性質や向き合い方が非常に大事なことが、統一教会問題から改めてわかってまいります。
それにしても凄まじい。ここまで政治と深く関係があったとは。唖然としてしまいます。