スピリチュアリズムの歴史
スピリチュアリズムには歴史があります。また「本来のスピリチュアル」は、現在広まっているスピリチュアルとはまた違った様相を呈していました。
そもそも「スピリチュアリズム」「スピリチュアル」。どちらも似ていますが、どう違うかといえば、
- スピリチュアリズム・・・スピリチュアルを信条・信念としている様。心霊主義。
- スピリチュアル・・・スピリチュアリズム(心霊主義)で取り扱っている内容・中身。
といった違いがあります。で、スピリチュアリズムには歴史があります。
スピリチュアリズム元年は1848年のポルターガイスト事件
スピリチュアリズムの発端は、近代になります。1848年。19世紀です。比較的新しい動きです。
アメリカで起きたポルターガイスト事件が発端であるといいます。高次元霊界で計画された運動であるといいます。
このポルターガイスト事件では、霊との交信が行われ、その様子が、世界初、第三者でも確認できるようになったといいます。
このポルターガイスト事件をきっかけにスピリチュアリズムが勃興したといわれています。
スピリチュアリズムとは、高次元(高級霊、高次元霊界)より人類にもたらされる魂の成長となるメッセージであって、これを広めていく霊的運動であるといいます。
モーゼスの指導霊インペレーターが語るスピリチュアリズム
このことはモーゼスの指導霊だったインペレーターも語っています。モーゼスとは、正式名は「ウィリアム・ステイントン・モーゼス」といいます。1839年~1892年に活躍した霊媒家です。
モーゼスは、「世界三大霊訓」の一書である「霊訓」を著しています。スピリチュアルの原典の一つですね。
そのモーゼスには、インペレーターという指導霊が付いていました。
インペレーターは、スピリチュアリズムの起源が、1848年のポルターガイスト事件であったと言っています。これは霊界での計画だったといいます。
アラン・カルデック「霊の書」
ちなみにスピリチュアリズムが勃興した19世紀には、アラン・カルデック「霊の書」も出版されます。「世界三大霊訓」の一書です。
アラン・カルデックは1850年代のフランス人です。
テーブルターニングや自動書記によって、霊からアドバイスを得ていた霊能者です。
モーリス・バーバネル「霊訓」
「世界三大霊訓」の最後といえばモーリス・バーバネルになります。モーリス・バーバネルは「霊訓」を残しています。
時代は20世紀になります。1920年代のイギリスですね。
シルバーバーチという霊団からメッセージを受け取って、それを著書にしています。
スピリチュアリズムは高次元霊界からのメッセージ&迷える霊の霊的解放運動
スピリチュアリズムは、人類にとっては高次元霊界からのメッセージであり、また霊界にとっては迷える霊の霊的解放運動であるといいます。
1848年以降、霊界の様子も変容・変貌を遂げるようになり、地球重力圏に縛られている霊的存在と地上の人間を解放し、宇宙性に目覚めさせる動きになってきているといいます。
この「宇宙性」、つまり、本当の自分、真我、大霊、命、サムシンググレート、絶対善、絶対徳、大いなる存在など、様々な言われ方をしている生命の根源に目覚めさせることこそが、スピリチュアリズムの原義ということですね。
偽りのスピリチュアルが広まっている
スピリチュアリズムは、魂の成長が核にあります。地に足のついた有り様だったりします。
スピリチュアリズムでは、心霊現象や不思議な現象に関心も行きがちなのですが、これらは「おまけ」であり、副産物であり、核になるものではないんですね。
しかしながら実際のスピリチュアリズムの界わいをみていますと、不思議が蔓延し、どこかフワフワとした解離した有り様も目立ちます。
中でもドリーン・バーチューのスピリチュアルは、こうした「不思議大好き」を助長し、満足させ、上の空状態にしてしまう傾向がある気がします。
ドリーン・バーチューのスピリチュアリズム
ドリーン・バーチューは20世紀後半から21世紀初頭にかけて、スピリチュアルの世界では大御所とされていた権威的存在です。「オラクルカード」は有名ですね。
しかしドリーン・バーチューは、2017年に、それまで言い続けていたことを全て否定し、自らのスピリチュアル活動の全てを否定し、引退し、活動を停止しています。
実は、ドリーン・バーチューの引退は、真っ当なスピリチュアルの観点からすれば「適切」でした。
やはり本来のスピリチュアリズム・スピリチュアルからすれば、ドリーン・バーチューはズレていたからです。
スピリチュアルは敷居が低く、またおしゃれ感もあって、誰でも馴染みやすいところはあります。
しかしポップな類で、浅薄で低い境涯ではなく、地に足のついた「魂の成長」としての本来のスピリチュアリズムの有り様が大事ですね。
オカルトというスピリチュアル
昨今「スピリチュアル」と言われているものの中には「オカルト」も結構含まれています。ポップで、軽い、いわゆる「スピリチュアル」です。
決して見下すわけではありませんが、こうしたスピリチュアルは、本質は「オカルト」です。
で、この手のオカルトはリスクもあります。この前も紹介した「迷える霊との対話」という名著にある通りで、取り憑かれる、憑依される類のスピリチュアルです。
オカルト。
本当のスピリチュアリズム
本当の自分、真我、大霊、命、サムシンググレート、絶対善、絶対徳、大いなる存在、いろんな言い方がありますが、こうした根源的な「源(ソース)」にたどりつくことこそが本当のスピリチュアルです。
しかし偽りのスピリチュアルは、こうしたことをしません。低いアストラル界のみと交流します。そういう類の性質のスピリチュアルです。
これを「オカルト」といっています。アストラル界、殊に、低い次元のアストラル界とリンクするスピリチュアルです。
ドリーン・バーチューのスピリチュアルは、言葉では綺麗なことを言っていても、どうも本質は、オカルトとしてのスピリチュアルっぽいですね。
ポップ・スピリチュアルが見直される流れ
それでも、ドリーン・バーチューは、自らが言っていたスピリチュアルを、2017年に全否定したことは、ショキキングなことだったものです。
やはりドリーン・バーチューは、なんだかんだといってもスピリチュアル界隈ので大御所ですし、権威的存在だったからですね。
その彼女が、自らの言説を全て否定し、引退をしたということは衝撃だったものです。
もっとも、先述の通りで、ドリーン・バーチューが言っていたスピリチュアルは、本来のスピリチュアルではありません。
ドリーン・バーチューの引退は、ポップ・スピリチュアルが見直される流れであり、本来のスピリチュアリズムに立ち戻る流れとも受け止めることができます。
軌道修正をうながす、高次元霊界のはからいなのかもしれませんね。
魂の源泉に立ち戻るのが真のスピリチュアリズム
本当の自分、真我、大霊、命、サムシンググレート、絶対善、絶対徳、大いなる存在、こうした源泉へたどりついていくことこそが、真のスピリチュアリズムになります。
1848年にアメリカで起きたポルター・ガイスト騒動云々は、あくまで「きっかけ」です。人類が興味関心を持つ「ポップな切り口」に過ぎません。
こうした敷居の低い切り口から、魂の源泉(ソース)に立ち戻る歩みをうながすのが本来のスピリチュアリズムでもあろうと思います。
スピリチュアリズムとは、キリスト教神秘主義のエッセンスもあって、聖霊の導きにより、創造主・父の元に還(かえ)ることを言うのだと思います。