池宮神社は謎めく神さま「瀬織津姫」を祀る

池宮神社

日本神話の中でも謎めいた女神「瀬織津姫」をお祀りしている神社は少ないようですが、静岡県御前崎にある「池宮神社」ではお祀りされています。

この神社のご祭神が、瀬織津姫。

◎池宮神社/御前崎市公式ホームページ
https://www.city.omaezaki.shizuoka.jp/soshiki/

池宮神社は「おひつ納め」で有名な神社です。無形文化財にも指定されています。

ただ池宮神社は、本当に瀬織津姫と神縁のある神社なのか。ちょっと疑問なところがありましょうか。

実際に行っていますが、瀬織津姫ではなく、龍神信仰の神社だからです。龍神信仰といっても、人間が死後、龍神となったという伝説のある神社です。こっちのほうが強いです。

瀬織津姫は、神社を創建するときに掲げたような気もします。

池宮神社は、法然の師匠だった皇円阿闍梨とゆかりのある神社なんですね。

皇円阿闍梨は、池宮神社の池に入定して亡くなっています。一切衆生を救済しようという誓願を立てての入定だったといいます。で、皇円阿闍梨は死後、龍神となって、人々を救済し続けているといいます。

そういう伝説のある神社です。私には、皇円阿闍梨が龍神となったのかはわかりません。

池宮神社は、瀬織津姫というよりも、龍神とゆかりのある神社っぽいですね。

大祓祝詞の祓戸神であるにも関わらず正体が不明な女神

しかし日本神話の中でも謎めく神さまとしてダントツなのが「瀬織津姫」です。

祝詞では最重要視されている大祓詞に出てくる重要な神さまでありながら、記紀には一切登場しない神さまだからです。誠に不思議です。

瀬織津姫は、大祓祝詞にお祓いの力を発揮する女神として登場しています。祓戸神(はらえどしん)です。

祓戸神は、4柱いらっしゃいます。

・瀬織津姫(セオリツヒメ)
・速開都比売(ハヤアキツヒメ)
・気吹戸主(イブキドヌシ)
・速佐須良比売(ハヤサスラヒメ)

祓(はら)い、禊(みそ)ぎには重要な神さまなんですね。

大祓祝詞では、瀬織津姫は祓いの神として登場します。

早川の瀬に坐す。瀬織津比売と伝ふ神。大海原に持出でなむ。此く持ち出で往なば荒潮の潮­の八百道の八潮道の潮の八百曾に坐す。

瀬織津姫は罪穢れを払う神さまとしては重要な神さまになりますが、古事記や日本書紀には出てきません。誠に不思議な、謎めく女神だったりします。

伊勢神宮では瀬織津姫は天照大神の「荒魂」としてお祀り

ただ、どういうわけか伊勢神宮では、天照大神の「荒魂(あらみたま)」として、瀬織津姫を祀っています。

伊勢神宮では、天照大神を

 ・内宮・・・天照大神の和魂(にぎみたま)。
 ・荒祭宮・・・天照大神の荒魂(これが瀬織津姫)。

という形で、二つに分けてお祀りしています。

どういうこと?
ってなるわけですね。

天白信仰における天白神=瀬織津姫としてお祀り

あと、瀬織津姫は、愛知県では天白信仰のご祭神(天白神)としてお祀りされているといいます。

ちなみに、天白信仰といえば、我が静岡県浜松市にもあります。磐座遺跡では有名な「天白磐座遺跡(てんぱくいわくらいせき)」です。浜松市の北区・引佐にあります。

で、天白磐座遺跡は「謂井神社(いいじんじゃ)」の中にあります。縄文時代から古墳時代にかけての祭祀場だったようですが、詳しいことはわかっていません。

しかし「天白」と名が付いていますので、原始的な天白信仰があったのかもしれませんね。

瀬織津姫は、縄文時代の神であるという説もあります。天白磐座遺跡とも関連があるとすれば「さもありなん」ですね。

神道は文献資料が怪しい・無いため大混乱の世界

しかし、毎度ながら神道に登場する神さまは謎が多い。で、毎度ながら、ここでつまづきます^^;

いかんせん、想像、推理、考察、あるいは妄想が渦巻いていて、言ったもの勝ちみたいな、様々な見解が多かったりします。

そもそも古事記も日本書記も怪しいですからね。胡散臭い。

書き換えたり創作したところもありそうです。そんないかがわしい臭いがしてきますので、記紀といえども信用できません。

で、結局、資料すら信用できませんので、ナニガナンダカワカラナイ。ワケワカメ^^;

てなわけで、神道に深入りすることもなく、ただ雰囲気なり、エネルギーなり、あっちの世界のことを感じたりしながら、「ふむふむ」とやっていくにとどまります^^;

で、まあ、これでいいんじゃないの、と思ったりもするわけですね。

と、まあ、ホント、瀬織津姫は謎の多い女神さまです。今では、謎めく神さまを集めてカードゲーム?になっているみたいですね。ま、こういう遊びもいいんじゃないんでしょうか^^;

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