呪いの研究−拡張する意識と霊性
10年以上前に購入し、全然読んでいなかった本があったのですが、たまたま読みましてね。これです。
著者は中村雅彦さん。
愛媛大学の教育学部の教授でもあり、社会心理学を専攻しつつも、龍王神社の神職(宮司)でもある方です。
以前、フジテレビの「ほんとにあった怖い話」にも出演されていたみたいですね。
http://www.fujitv.co.jp/honkowa/topics/topics07.html
呪いの秘訣は「怖い」「恐ろしい」という感情であるとか
で、「呪いの研究」。
物騒なタイトルなのですが、中身は真面目です。いい加減な代物ではありません。
が、おっかねー。
マジで怖い内容です。
いろんな書を読んできましたが、この本はヤバ系です。
が、この「怖い」「恐ろしい」という気分にさせることが、実は呪いでは重要なエッセンスになるようです。
「フック」ですね。
こうした恐れをを抱かせることが、呪いをかけるテクニックの一つであると。
21世紀のこの世にも呪いがある?
この本でも言及していますが、21世紀の今の世にも、呪術は存在し、呪いが起きているといいます。
しかし、呪いは迷信とされていますので、今の社会通念の元では、ほとんど見向きもされないと。
が、しっかりと生き続いているといいます。
で、そういう「呪詛」の事例が、いくつか紹介されています。それが、もう驚きでしてね。いや、ホント。まるでアニメやSFの世界なのですが、こうした事例が本当にあるわけですね。
で、著者は、愛媛大学の教授です。
いい加減な内容ではありません^^;
しかも著者の中村さんご自身が宮司であり、この世界で活動している方です。知られざる四国魔界フィールド・呪術の世界を迫真を持って紹介しています。
四国に多い拝み屋「太夫」の「いざなぎ流」
で、四国には、拝み屋(呪術師、宮司)が数多くいるといいます。
四国には、奈良時代に中国から輸入されてきた当時の道教の秘術などが、呪禁術(じゅごんじゅつ)、鬼道、蟲道(こどう)として、ほぼ原型のまま伝承されているといいます。
しかも陰陽道や密教の雑密とも結びつき、「いざなぎ流」として、いまもなお「太夫(だゆう)」という呪術師が伝承しているといいます。
今では、「いざなぎ流」は無形文化財にもなっていて、形骸化しているようにも映ります。
しかし、今でも力のある太夫(拝み屋・呪術師・宮司)は数多くいると。
式神は単なる折り紙ではなく、本当にそこに力を込めて式(念)を飛ばすことができると。
拝み屋「太夫」の仕事とは
拝み屋(太夫)の仕事には、病気治し、願望成就などの光の仕事もあれば、闇の仕事もあるといいます。で、この闇の仕事の世界が凄まじい。
ちなみにこの本は、呪詛を依頼する話しからいきなり始まっています。拝み屋や宮司同士が戦うサイキック・ウォーズの話しもあります。で、呪詛を受けて、病気になってしまい入院する話しとかも。
また、才能のありそうな人をスカウトして、呪術師を養成もしていると。そんな裏稼業のような世界があるとか。
宗教団体化しているとこともあるようです。こうした団体に関わると脱会ができなくなるとか。集団呪詛を仕掛けて、相手を呪い殺したり、倒したりしていると。
著者は、これを「霊的虐待」といっています。本当に起きているといいますから驚きです。
拝み屋は老いが速く、実年齢よりも老けて見えるといいます。晩年には心身を蝕み、内臓疾患になったり、精神障害になる人が多いとか。まさに「行者の末路は哀れなり」を地でいく因業深い生業です。
とまあ、そんなアニメかSFかのような話しがリアルで起きていて、この本は、精神世界の「闇社会」について詳しく描かれています。大学教授が書いただけによくまとまっています。
しかし皮肉なことに、その描写からいろいろとわかってしまいます。呪術師が誕生するプロセスも描かれています。原理と活用の仕方がわかってしまうのではないかと。悪用される恐れもありましょうか。(だからヤバい)
呪詛のメカニズム
著者は、ケン・ウィルバーなどのトランスパーソナル心理学に基づき、呪詛のメカニズムについて解明も試みています。
が、ウィルバーを引き合いにするまでもなく、こうした世界は、エネルギーレベルの意識に、その秘密があります。
意識のフィールドには、闇の領域(集合的無意識)もありますが、呪詛は、この闇の領域をスプリングボードや媒介にして、念エネルギーを倍加して飛ばしまくって、相手に呪いをかけます。
相手のエネルギーフィールドに入り込み、操作しますので、これは厄介です。エネルギーレベルでのウィルスを仕込まれたのと同じです。
ちょっと、あんまり詳しく説明したくない内容でして。興味のあります方は、ぜひ、お読みになってください。
呪詛とエネルギーレベルの意識
しかし、こんな本を、10年以上も前に購入していただなんて。
なんとなく買ったのだと思いますが。
買ったことすら忘れていた。
ですが、この本は、霊能者、気功師だけでなく、カウンセラー、深いカウンセリングをしている人も、教養としても知っておいて良いのではないかと思います。
迷信では無い闇の意識領域を使ったダークサイドのテクニック、それが呪詛であることがわかってきます。
ちなみに、心は単なる想念の活動ではないんですね。想念と感じるているのは浅い領域です。
その下には、エネルギーとして動いているところがあり、深層意識とかサンカーラとか言われたりします。
呪詛の領域は、この深い意識であるエネルギーレベルの領域なのでしょう。だから呪詛をかけられると厄介になるのでしょう。なぜならエネルギーレベルの意識は、普通は自力で操作できないからです。
呪詛の技術を善用すればヒーリング・癒し・願望成就に使える
けれども呪詛の技術は、善用すれば、「ヒーリング・癒し」「願望成就」「繁栄」といった光の技術として使うことができます。
ちなみに、光の技術は、宇宙の根源に触れる技術もありますね。これは呪詛のような闇の技術が介入できない領域です。
エネルギーレベルでの操作を可能にするテクニックに、密教などのエソテリックな術があるのでしょうが、何故、密教(雑密)などのエソテリックが登場したかがわかってきそうです。ダスカロスがエソテリックを推奨していた理由もうなずけます。
そういえば、◎源禅師も、呪詛攻撃があることを言っていたものです。なので禅師は、パワーストーンを常に身に付け、エソテリックが必要だといい、これらで身を守ることを言われていたものです。今になって思い出しましたがな。
で、こうした世界があることを知るためにも、また、念エネルギーは迷信でないことを知るためにも、読んでおきたい一冊だと思います。