アベノミクスはグローバル化を促し資産経済(金融経済)を潤わせるだけ

アベノミクス~資産経済に流れていく懸念

アベノミクスがいろいろと言われていますね。しかしアベノミクスは短期的に効果はあっても、長期的には効果はりません。アベノミクスは、古い経済の考え方です。

なぜなら実体経済だけをベースにした考えだからです。この視点だけからの判断は、現在の経済の状態にはそぐわないでしょう。古い経済理論は「実体経済」をベースにした考え方です。

今は、金融取引などの投機における影響がかなりあります。いゆわる「資産経済」です。「金融経済」ともいいますね。

現在の経済は「実態経済」と「資産経済」の二つから成り立っています。

実物の取り引きによる「実態経済」と、金融取引、投機・投資による「資産経済」です。

重要なことは、投資の世界である「資産経済」のウェイトが多く占めていることです。

しかしこれが実質「破綻」してます。投機・投資による経済が、実は破綻しているわけです。

それが数年前のアメリカで起きた金融破綻です。

実質的にアメリカの金融は破綻しています。天文学的な損失額があって、右往左往しているのが本当ですね。

だから、いくら実態経済を改善しても(本当はできませんが)、資産経済の大赤字が、実体経済を食べてしまいます。

いくら実体経済が頑張っても、資産経済が食べてしまいます。しかもいくら食べても、資産経済は改善されません。お腹が一杯にならないということです。

ですので、実体経済を改善する金融政策をするのはお門違いです。

「資産経済をどうするか」です。

しかし資産経済をどうすることもできない状態です。小手先の対処法を続けていくしかなくなります。悲しい現実ですが、そう思わざるを得ません。

豊臣秀吉のバテレン追放令に学ぶ

豊臣秀吉が「バテレン追放令(キリスト教追放令)」を出したことは歴史で学んでいますね。

豊臣秀吉は、キリスト教を日本から追い出しています。

キリスト教徒にしてみると屈辱的な政策でしょう。

しかし何故、秀吉はバテレン追放令を出したのか。
これは歴史的に分かっています。

それは日本の金銀といった資産が、大量にヨーロッパに流出し始めたからです。

なんと、こともあろうにキリスト宣教師らは、日本の資産・財産をせっせと裏で流していたわけです。

資産や財産だけではありません。

なんと、日本の女性を奴隷として50万人も輸出もしていました。「ポルトガルの奴隷貿易」です。

◎ポルトガルの奴隷貿易 – Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/
◎日本人女性の奴隷 50万人は、本当ですか?ネット上で、50万人の日… – Yahoo!知恵袋
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/

秀吉は、これに気づいて「けしからん」ということで怒り心頭。

「こんな悪党共は追放せよ」ということで、キリスト宣教師は追放しています。

秀吉のこの考えは正しい。

国益を守るという視点に立ったシンプルな発想です。国益を守る基本は、国内の資産や財産をやたらと外国に流さないことです。

国内資産を無闇に海外に流出させるのはよくない

秀吉が行ったことは、家庭でいえば無駄な出費を抑えるということです。

国内の経済でも同じです。

無闇に海外に資産を流出させるのはよくありません。

ところが現代のニッポン。
これがあちこちで日本の資産が海外に流れるように出来ています。

秀吉や家康の時代なら「けしからん!」といって適切な対応もします。

究極は「鎖国」です。

鎖国についていえば、これは賢明な判断であったと私は思います。

とにかく一部の西洋人はしたたか。
そして強欲で好戦的。

こういう連中と関わることは、本来はしないほうがいいでしょう。

だから江戸時代は鎖国をした。

過激なことを書くようですが、これは事実だと思います。

しかし現代では、そういうわけにはいきません。
仕組みそのものが、もう無理です。

しかし基本は、国内の資産を海外に流出させないことでしょう。これはいつの時代になっても同じです。

グローバリズムは国のルールを破壊する

ですので、このシンプルな原理から考えても、「グローバリズム」というのが、それぞれの国を破壊する政策であることがわかってきます。

家庭でいえば、それぞれの家庭を破壊するようなことです。

地域の方針に従わせるために、それぞれの家庭のルールを破壊しますか?普通はこういう強引なことはしません。

しかしグローバリズムという統一市場とか、もっともらし幻想を与えて、国々のルールを破壊しようとしています。

これがグローバリズムです。
正体です。

グローバリズムを導入させると、その国々の資産が、どんどん流出していきます。

そして祖国を持たなかったり、世界規模で活躍人達が得します。

つまり多国籍企業や国際金融です。
彼らが一番得をします。

それ以外のローカルに根付く人々は大変な思いをします。

外国人株主の比率増加による貧困

豊臣秀吉は、「バテレン追放令」を出して国益を守りました。キリスト教宣教師らが、勝手に金銀をヨーロッパに流すのを阻止したわけです。

江戸時代には、もっと踏み込んで「鎖国」です。野蛮な連中とは関わらないようにしよう、という賢明な政策です。

しかし現代では難しいですね。
日本の資産は、いろいろな仕組みを通して海外に流れています。

ここ10年で伸びているのが「株主配当」を通しての海外流出です。

日本の場合は、外国にお金が流れるシステムが作られてしまっています。

これは小泉内閣の時代に作られたものです。
端的にいえば、外国人株主の増大です。

これをご覧あれ。

日本企業に占める外国人株主の比率です。
こちらにもデータがあります。
http://www.stockboard.jp/flash/sel/?sel=sel533

外国人株主の比率が50%以上の大手企業も多いですね。外国人株主の比率が昔に比べて非常に多くなっています。

外国人株主の比率は年々増加している

外国人株主の比率はバブル経済崩壊後の「グローバリズム」と言われた頃から急激に伸びています。

1990年が5%程度だったのが、現在では20%を超えています。日本の企業が稼いだお金の何割かは、外国に流れているわけです。

「株主のうちたった2割じゃないの」と思うかもしれませんが、問題なのは他にもあります。

株主への配当も増加している

株主への配当が、2002年以降、急速にアップしていることです。この推移をご覧あれ。


http://www.garbagenews.net/archives/990472.htmlより引用

外国人株主の増加と比例して、株主への配当がものすごく大きくなっています。

まるで外国人株主に配当額を多くするかのような仕組みです。

個人の平均年収が年々低下

しかも驚くことに、株主への配当額が大きくなる一方、個人の平均年収が年々下がってきています。

分かります?

つまり、
・従業員への利益配分は低下
・株主配当が多くなっている
・外国人株主の増大
・お金が外国に流れていく度合いが高まっている

ということです。

これでは国内は潤いません。
どんどん日本は貧しくなっていって当然です。

富国の基本である「海外流出を抑える」がどんどん壊されています。

しかもこのとばっちりを受けているかのように、国内就労者への賃金が年々低下。

家庭でいえば「収入が減ってきているのに、お金が出て行く」ということです。

これは笑い事ではありませんね。
家庭の収入は年々、減少傾向です。

その代わり「増税」という形で流出していきます。
各家庭のこの状態は、「国の財政システムの表れ」です。

グローバリズムは国を弱体化させる

「グローバリズム」というのは、国が貧しくなる「まやかし」の理念です。

家庭でいえば、家からお金をどんどん流出させる理念です。

まず財布の紐をきっちりと結ぶのが、豊かになる秘訣です。しかし今の日本では、これができなくなっている。

仕組みを通して、どんどんお金が海外に流れるようになっています。だから、豊かになれないのです。

アベノミクスはあまり効果が期待できないこともあり得ると判断する所以です。

もっとも年内や一時的には効果があるでしょう。
マネーの量が多くなりますから。

「投資」が潤うだけになる可能性があります。
実態経済への波及は、長期的には期待できないかもしれません。

マネーが外国に流出する構造が問題

日本は、文明としては高いレベルにあります。

しかし「お金がどんどん外国に流れていってしまうため、国内で環流できず、そのため貧しさのループとなっている」わけですね。

水漏れそのものを直さないかぎり、日本のマネーは外国へ流れていきます。

水漏れは、外国人株主の増大だけではありませんね。

米国債の購入もそうです。

実体経済以外のところで、日本のお金が外国に流れていく仕組みが問題です。これが諸悪の根源です。

真っ当な実体経済の取り引きで経済のバランスや均衡が取れていないのが問題です。

いらんところで、日本のお金が流れていく。
これが大問題。

グローバリズムがデフレを促進させる

しかしこれが「グローバリズム」と言われるものの正体です。

グローバリズムは国を貧困にさせます。

多国籍企業や国際金融が潤うのがグローバリズムです。

国民全体には何らプラスにならない、まやかしの政策がグローバリズムです。

そしてこれらが日本のデフレの本当の理由です。
アベノミクスは意味があまりありません。

効果あったとしても期待感から生じる「一時だけ」です。せいぜい今年1年ではないでしょうか。

外国にお金が流れる過ぎる「水漏れ」を直さない限りダメです。

外国人株主が多いと言うことは、それだけ「外国にお金が流れていく」ということなんですね。

お金が外国に流れる構造を見直す

今の日本の構造は、お金がどんどん外国に流れていくようになっています。

お金が流れていく「水漏れ箇所」がほかにもあります。これでは日本国内は潤いません。潤うのは、日本以外です。

この構造が変わらない限り、どんな金融政策をしてもムダです。水漏れしている所を修理しないで、蛇口の仕様を変えても水漏れが直らないのと同じです。

しかも金融取引などの資産経済の問題をクリヤーする必要もあります。これらが今の経済の構造の問題点であり、本質の一つすね。

小泉純一郎の構造改革はグローバリズムの促進だった

そしてこれが、小泉が言っていた「構造改革」です。「グローバリズム」「グローバルスタンダード」です。

小泉純一郎は、近世稀に見る酷い首相でした。
彼が言っていた「痛みを伴う」とは、一時的な苦しみではなく、恒久的な苦しみだったわけです。

グローバルスタンダードというのは、多国籍企業には有利な政策です。
しかし地域や日本といったローカルには大打撃な政策です。

これはTPPも同じです。

グローバルスタンダードやTPPの本質は、「弱者を踏み台にして強者が富む仕組み」ということです。

そしてこれが「新自由主義」です。

グローバル化は不幸をもたらす

グローバル化、世界市場化、垣根の無い世界、といった言い方は、一見すると「理想」のように思われます。響きの良い言葉です。

統一市場、垣根の無い世界、人類平等、わーなんて素敵なの~、グローバル化万歳!ってなる人も多いと思います。

しかし、現在の資本主義を前提にしているなら、理想は出現しません。

現実は真逆になります。
むしろ、不公正で、一部の者だけが繁栄するようになります。究極の奴隷システムが登場し、究極のピラミッド構造が出てくるだけです。

なぜなら、これが資本主義の本質だからです。

資本主義は自由経済と言っていますが、本質は、弱者壊滅・強者繁栄のシステムです。

これが本質です。
自由でも何でもありません。
いえ、自由をみせかけた弱肉強食のシステムです。

一部の富裕層や強者は、マスメディアを使って、もっともらしいことを吹聴します。

そして洗脳させます。
国民が貧しくなる思想や論理を、幸福と繁栄の論理として教えます。

どうしてこうなるのか?
その答えの一つは、こちらの本に書いてあります。

本当に油断なりませんが、こういう意図を見抜いて、賢く生きていく必要があるでしょう。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です