インド占星術の木星期でも不遇を感じるケースとその理由の考察

今日はインド占星術の話しでも。

インド占星術では、幸運な時期をいくつか設定しています。が、実際に見てみると、1室、5室、9室の時期がいいような。

木星とか吉星の時期が良いという見方もあります。が、これは必ずしも、そうとは限らない。

たとえば木星の時期で、しかも10室にあるにも関わらず、大変だったという人もいます。

確かにこの方は、7室と10室のダブル・ケーンドラを支配しているそんな木星なんですね。

とはいっても、本来の星座に入っています。
力が強い。
アートマカーラカにも相当しています。

ダブル・ケーンドラを支配しているといっても、その他の条件は良い。

にも関わらず、苦しみとか不自由が多く大変な時期だったといいます。
ちなみに、木星という大吉星であっても、たとえばケーンドラを支配すると力が弱くなったり、ドシュタナを支配すると凶星化すると言われています。

が、生来的吉星の木星の恩恵は残ると言われています。なので、そうそう苦労ばかりとは言えないと思うわけですね。

生来的吉星の木星期ですので、良いことも多かったけれども、つらいこともあったという悲喜こもごもなら、まだわかります。

しかしダブル・ケーンドラ支配とはいえ、本来の星座にあり、なおかつ10室にある木星期にも関わらず、苦しみとかつらいことの記憶しか無いというわけです。

こういうのに遭遇すると、いろいろと考えてしまうわけですね。
で、いろいろと検証すると、一つの答えが浮かび上がってくるわけなんです。

それは何か。

それは、感謝の気持ちが足りない。

これです。

いくら幸運期に入っていても、感謝の気持ちが弱いと、マイナス面ばっかりに気が向いて、幸福が感じられません。実際に、こういうことがあります。

相当に良い運勢に入っているなら、さすがにネガティブな人も「しあわせだあ」と感じます。

が、まずまずな幸運期ですと、感謝の念がとぼしかったり、マイナスのことばかりに心が向きがちな人は、幸福感が感じられにくくなる。
こうした事例を見ていますと、やはり常に気持ちを明朗にすることの大切さを思います。

ポジティブシンキングとか、ACT(アクセプタンス&コミットメント・セラピー)を行って、心をウキウキさせたり、フラットで平穏なやわらかさを持つように努めることが大事だなあ、と。

もっとも、悟り系の文脈では、また違った解釈も出てきますね。悟り系では、幸運期も不運期も関係なく「あるがまま」といった姿勢です。

幸不幸の感覚は、基本的に関係ないというのが、悟り系における大義名分です。

とはいっても、内心は辛く、やせ我慢しているケースが多かったりします。

そんな自己欺瞞的な悟りの道ではなく、シンプルに、気持ち良く、心地よく、快適であることを実現するそんな工夫をしたほうがいいと思いますネ。
実際のところ、ほとんど多くの人は、幸不運が気になるものです。悟り系を実践している人も、本当は、幸不幸が気になっているんです。それが本音なんです。

それに現代社会では、幸福であるほうが生きやすいんです。不幸不運では、やっぱり厳しいものです。

では、その苦しみの遍実から離れて、山に籠もることができるのか。

現代では困難でしょう。昔と違って、自給自足で生活することは困難です。山奥に入って、生活することは困難。

だから、現代では、人は幸運な生涯を送るようにしたほうがいいわけです。また、そうなるようにしたほうがいいんです。

幸運になるように、ほどこし、ハートに努め、心のきよらかさ、浄化に励み、運をよくしながらも、悟り行を進めるのが現実的なんです。

また気持ちも、明朗にし、ポジティブにし、陽気はつらつ、天晴れであるようにしていくんですね。

もちろん瞑想も役に立ちます。何もしないで座っているだけで、やがて内側から幸福感、喜悦感、歓喜、快楽さがあふれてくるようになります。

で、これこそがブッダが示したアプローチなんですね。悟り系と幸福系とが組み合わさっているんです。
話しがそれましたが、インド占星術。

で、どうやら、1室、5室、9室支配星の時期で、ケーンドラ、トリコーナにあるならば、間違いなく幸運期と言えそうな。確実に「幸運期」と言えるのは、この時期と思いますね。

インド占星術は深い。
その人の普段の有り様によって、ダシャー時の感覚も異なってきます。

先に書いたように、感謝の気持ちが弱い人や乏しい人は、幸運を感じにくい。ダシャーに関係なく。

感謝の気持ちの強い人は、幸運を感じやすいんです。これまたダシャーに、あまり関係なく。

なので、占い師は、その人が感謝の気持ちがある人かないかを見極めた上で、判断を下すことがあります。

木星期に不遇感が多かった、強かったという人は、そもそも、その人の常の有り様に問題があるようにも思います。

とまあ、話しがあっちこっちに飛んでの占い独り言。

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