コロナ経済対策108兆円のカラクリ
先日、政府より発表のあった「新型コロナウイルス感染症緊急経済対策」。三橋貴明さんと藤井聡さんが、その中身について解説しています。
偽りだらけの経済対策108兆円のカラクリ|三橋貴明×藤井聡
うーんこれは唸る。
事業規模108兆円。
数字だけはGDPの20%。
大きい。
しかし実体は、新規国債16.8兆円。
GDPの3%。
ショボイ。
昨年アップした消費税の補填分です。
で、経済対策108兆円の中身は、
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・新規国債・・・16.8兆円
・既存予算・・・22.7兆円
・貸付金(融資)・・・48.5兆円
・税金・社会保険料の支払猶予・・・20兆円
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といった様です。
「事業規模」とは何か?
ちなみに経済対策予算の冠として付いている「事業規模」とは何か。これは融資・貸付枠を含んだ予算のこと。
つまり政府が民間に借金させるお金のこと。が、普通は、こうした融資・貸付枠は財政支出額に入れない。
しかも既に決まっている予算を、名前を変えて移動させただけの予算も含まれている。(既存予算22.7兆円)。
また納税・社会保険料の支払いの猶予分が20数兆円。しかも免除ではなく猶予。
まさに名ばかり経済対策。
ちなみに新規国債は、民間に借金をさせない。逆に民間に仕事を出し、民間のお金を増やす。
しかし融資・貸付枠は、民間のお金は増やさない。いずれ返済する。
けれども、このコロナ恐慌の中、返済ができるのか?ますますコロナ不況・恐慌を悪化させかねない。
緊急経済対策は16.8兆円で消費税の補填レベル
ちなみに、アメリカのコロナ経済対策は、2兆ドル(220兆円)。新規国債が2兆ドル(220兆円)。
すべて真水。
財政赤字が2兆ドル(220兆円)
GDPの10%。
イギリスもそう。
しかし日本は16.8兆円(GDP3%)。アメリカの220兆円に対して、日本は16.8兆円。政府の財政赤字が16.8兆円。新規国債はこれだけ。
これは昨年10%にした「消費税の補填レベル」。消費税ショックを乗り越える予算。
イギリスにおけるコロナ経済対策
イギリスでは、政府は「労働者に給料を払って、家にとどまってもらう」という方針を採っています。
具体的には、
- 労働者の給料の最大80%、ひと月あたり最大2500ポンド(約33万円)をカバー。
- これらは遡って申請することもできる。
- 経営者は新型コロナウイルスによって解雇した従業員を再雇用し休暇扱いができる。
- これら「前例のない」措置を3カ月継続する。
- 必要があればさらに延長する。
- 中小企業への助成金と所得税納付の6カ月の延期を行う。
一例をあげると、イギリスの飲食店
- 300万円が振り込まれる。
- 従業員の8割の給与が補償。
- 法人税は1年間は免除か延期。
- 300万円は無償。
- 法人税は含まれていない。
デンマークにおけるコロナ経済対策
またデンマーク政府では、
- 大量解雇を防ぐ。
- 企業に対し労働者の給料の75~90%を払う。
- ひと月あたり最大2万6000デンマーククローネ(約42万円) を払う。
- 病気休暇もカバーする。
- 6月末までを予定している。
- GDP(国内総生産)の最大13%を新規国債を発行する予定。
といったことを行っています。
【参照記事】
ヨーロッパが導入する新型コロナウイルスとの戦い方
財政規律(財政均衡)と緊縮財政が日本を滅ぼす
結局、財政規律(財政均衡)と緊縮財政が、このショボイ経済対策となった理由。
政府はプライマリーバランス(財政規律・財政均衡)に則っている。だから新規国債発行は16.8兆円しか出せない。
しかも政府融資を借りる申請の際、市役所に申請する。市役所に並ばせる。クラスター化させそう。感染を広めるリスクを犯してまで、市役所に申請させるのは、いかがなものか。
財務省による緊縮財政の縛りがすごい。世界でも希。日本は特殊。コロナを利用した社会実験をしているかのよう。
このままではコロナをきっかけに日本は凋落する。経済大国といっていた時代が、5年後にやってくる。
コロナ恐慌・コロナ感染のいずれかで大変なことに
ウイルスは、ワクチンが開発されない限り収まらない。1~2年は現在の状態が続く覚悟が必要。
しかし経済は、対策対応によって何とかできる。
けれども、国会議員は、国民を救うことよりも、財務省のほうが怖い。だから真っ当な財政政策を打ち出せない。保身に走る国会議員。
※このことは藤井聡さんがこちらで話しをしています。驚きの真実。必聴。⇒
多くの人は108兆円で喜んでいる。財政出動39.5兆円といっても、真水は16.8兆円。22.7兆円は、他の予算から持ってきているだけ。
安倍政権は本当のことを言っていない。国民に違うことを言っている。
今のままでは、コロナ恐慌で殺されるか、感染症で殺されるかのどちらかになる。
今こそ政治を刷新する必要があるでしょう。実際、自民党内部でも改革派が大きな勢力となってきているようです。⇒コロナ経済対策に対して自民党安藤裕衆議院議員らが批判
国民のためにも、今こそ勇気があり国民のために動く政治家が必要です!