イエス・キリストはワンネスから奇跡を起こしていた
正統派キリスト教からは外典とされている「トマスによる福音書」。くわしいことはこちらに書きました。
トマスによる福音書~真我を説くヨーガ的なイエスの教えに驚愕!
「トマスによる福音書」はグノーシス主義の教えといわれています。
しかし、よくよく読むと非常に納得することばかり。で、イエス・キリストが奇跡を起こしていた秘密が「トマスによる福音書」には伝承されているんですね。
今日は、それをご紹介。
ワンネスと神通力の秘密を解き明かすイエス
こちらが興味深い一節です。イエスが奇跡を起こすことができた理由を述べています。
トマス福音書48節
イエスが言った。「二人の者が同じ家でお互いに平和でいるならば(禅定によりワンネスに至るなら)、山に向 かって「移れ」と言えば、移るであろう」(神通力が出るということ。奇跡を起こせるということ)。
トマス福音書106節
イエスが言った。もしあなたが二つのものを一つとするならば、あなたがたは人の子(神=真我)らとなるであろう。そして、あなたがたが、「山よ、移れ」と言うならば、山は移るであろう
トマス福音書61節
人は結び合わされるとき(一体=ワンネス=禅定)、光で満たされるであろう(禅定時の光体験、光音天)。分けられているときに闇で満たされるであろう(分離意識という通常の状態のこと)。
これ、仏教やヨーガを知っている方ですと、これらの文言の意味がピンと来ると思います。禅定、ワンネス、光、神通力のことが比喩的に示唆されているんですね。
ヨーガ、仏教、イエス・キリストの超能力
仏教やヨーガには「超能力」のことが伝承されています。で、
- 仏教・・・禅定と神通力
- ヨーガ・・・サマーディとシッディ
- イエス・・・「二つのものが一つになる(ワンネス)」「山を動かす」
このように言っています。
つまり
- 禅定、サマーディ、二つのものが一つになる(ワンネス)
- 神通力、シッディ、山を動かす
ということになります。
「二つのものが一つになる(禅定、サマーディ)」「山を動かす(神通力、シッディ)」
仏教では古来より、禅定に入ることで神通力が生じるこを伝えています。テーラワーダ仏教の聖典である「清浄道論」は、神通力に関するくわしい解説もあります。
禅定ができると神通力が生じる
ちなみに禅定ができるようになると、人によっては神通力が生じます。
たとえばイエスと同時にいて、同じイスラエルのガラリアにいた奇跡を起こす者&聖人「ハニナ・ベン・ドーサ」も、イエスに勝るとも劣らない奇跡を数多く行っています。
で、ハニナ・ベン・ドーサの能力は「禅定力」であることがわかります。
ハニナ・ベン・ドーサ~イエス・キリストと同時代にいた奇跡を起こす人
日本でも、6世紀の飛鳥時代や奈良時代には、山中に入って戒律を守り、禅定を得て験力(神通力)を得るのが盛んだったほどです。
禅定に入って願いを叶える力を身につけたり超能力を得るようになった人は時々出ています。
近年では、飛騨福来心理学研究所の山本健造氏が、祈りによって病気を治したり、さまざまな奇瑞を引き起こしていました。
そもそも岐阜県には、古くから伝わる「日高見の法」という集団で瞑想(禅定と思われる)があり、これを行うことで未来を予知するなどが可能であったといいます。
最近では天啓気療院の北沢勇人氏が、その類い希な能力でさまざまな病気治しをされていますね。
また20年ほど前に他界しましたが、キプロスにはダスカロスという空前絶後の大ヒーラーもいました。イギリスにはハリー・エドーワズという、これまた飛び抜けたヒーラーがいました。
禅定に入ると愛の力が高まり奇跡を起こせる
全員に共通しているのは「愛の力」を重視していることですね。また「禅定(ワンネス)」に入ることができることです。
で、中でも大切なのは「愛」。特異な能力の発生源は「愛」になるんでしょうが、大変深い意味があったりします。
で、その愛の力(験力)て病気治しをしていたんですね。実際、正真正銘のヒーラーは必ず禅定に入れるか真我に達しています。
2000年前のハニナ・ベン・ドーサやイエス・キリストだけでなく、奇跡を引き起こす方は現代でもいらっしゃいます。
昔は、こうした人が祀り上げられて宗教にもなったのでしょうが、ご本人してみればいい迷惑なのかもしれませんね。
イエスも祀り上げられて、実のところいい迷惑しているのかもしれません^^;
それにしてもトマス福音書はすごいですね。イエスの奇跡の秘密も伝えています。
トマス福音書はまさにイエスの言葉を伝えた正真正銘の福音書ですね。