UUUMと吉本興業が資本業務提携
いやあ、これはビックリ。テレビは見ていませんがYouTubeは見ています。
なので「UUUMと吉本興業が資本業務提携」というニュースにはビックリ。
⇒UUUMと吉本興業が資本業務提携 テレビタレントのYouTube進出、さらに加速か
なんと!
ニュースにもなっていますね。
ところで「UUUM(ウーム)」。
YouTubeを見ている方なら、たぶん知っているんじゃないかと思います。が、一応、ご説明してみます。
UUUMとは
UUUMとは、YouTuberマネジメント事務所といわれていますね。
ま、YouTuber一人でやっていくのは大変でしょということで、YouTube収益の一部をUUUMが受け取る、そんなマネジメント代行を行っている会社です。
で、
・ユーチューバー・・・80%
・UUUM・・・20%
という配分であるといいます。
YouTube広告収益の20%は、UUUMが頂戴するというシステムですね。
で、UUUMには、大物YouTuberが在籍しています。UUUMの魅力は、
・企業とのタイアップ企画
・グッズ販売
・イベントの開催
を代行してくれることです。
つまり、YouTuberタレントとしてバックアップしてくれるということですね。器用に一人でこなせない人は、UUUMは魅力あると思います。
UUUMに逆風が吹く
ところが昨年(2019年)になってから、UUUMに逆風が吹くようになっています。
主力の人気YouTuberが辞めていく
UUUMを支えてえいた人気のある主力YouTuberがどんどん辞めてゆくといったことが起きています。たとえば、
・木下ゆうか/546万人
・すしらーめんりく/495万人
・ヴァンゆん/205万人
・プリンセス姫スイートTV/160万人
・関根理沙/137万人
・パオパオチャンネル/132万人
・ハイサイ探偵団/96万人
・実況者ねが本拠地/55万人
といった様子です。
まさに人気&主力YouTuberの脱退です。
で、UUUMにしてみれば、広告収入やタイアップ収入がどんどん減っていたわけですね。
UUUMを辞める理由
で、UUUMを辞めた理由もいろいろです。
・新しいことをしたいから
・ビジネスパートナーができたから
・自分たちでできることは自分たちでやろうと思ったから
・収益の20%を取られてしまうため
・芸能活動をしたいから(太田プロへ移籍)
といったことがあるようです。たぶん本音の理由としては、
「UUUMに20%取られるなら自分達でやったほうがいい」
「UUUMに20%取られるよりも、大手芸能事務所に所属したほうがいい」
といった算段があってのことじゃないかと思います。
UUUMへの影響
で、主力&人気YouTuberが抜けるようになってから、昨年末より、株価が怪しくなってきています。
さらに今年になって新型コロナウイルスの影響を受けて、UUUMも株価急落しています。
◆UUUM株価
昨年からの影響と新型コロナウイルスの影響によって、
・タイアップイベントは中止
・YouTubeに広告を出す企業が減ってきた
・芸能人がYouTubeに参入。
・UUUMのYouTuberも押され気味
こうした悪影響が出てきて、UUUMので収益が悪化してきているようです。
UUUM収益悪化の中の吉本興業との資本業務提携
このようにUUUMは、
・昨年からの収録&人気YouTuberの脱退
・新型コロナウイルスの影響
・芸能人YouTuberの参入
によって収益が悪化してきている中、起死回生の一発逆転ホームランとなるかのような展開が、吉本興業が資本業務提携ですね。
早速、4/28には、ヒカキンとカジサックの対談を行っています。
【夢叶う】ヒカキンさんと緊急会談した結果子供たちが
※カジサックKAJISAC公式チャンネル
たった1日で100万再生回数ですね。
すごい^^
UUUMと吉本興業の提携はどうなるのか?
こういうわけでして、UUUMと吉本興業が、今後タイアップすることになったわけですね。
「資本提携」ですので、資本(株式)を持ち合うんじゃないかと思います。株式の持ち合いの比率とか金額はわかりませんが。
けれども
・UUUM・・・YouTubeというネットに強い
・吉本興業・・・テレビ、リアルに強い
といった、ある意味、最強のタッグです。
UUUMと吉本興業にとしては、
・所属YouTuberと吉本タレントとのYouTubeコラボ
・リアルの合同イベント開催
・テレビなどのメディアにおける出演。
といったことが実現します。今まで以上にパワフルな活動ができるってことですね。
吉本興業はテレビなどのメディアに強い。吉本の株主にはテレビ業界が多いといいます。
実際、吉本興業所属タレントのYouTuber戦略を、UUUMとの協同で運営すると言っていますしね。
お互い強みを発揮しあっての相乗効果が期待できそうです。ネットとテレビの初のコラボが始まるのかもしれません。
ネット&テレビのコラボ時代の到来か?
そういうわけでして、UUUMと吉本興業の資本業務提携は、ネットとテレビの新しい時代の幕開けといった感じもします。
広告の出稿は、今やネットが多くなっています。しかも動画市場に広告費をまわす企業が多くなっています。したがって今後、YouTubeの市場はますます広がっていくと考えられます。
UUUMとしては、今後、吉本興業以外の芸能事務所ともタイアップして、YouTubeをはじめとしたネットノウハウを提供するポジションを不動のものにしようとするんじゃないかと思いますね。
で、UUUMのYouTuberを、テレビ出演させてタレント化したり、テレビ出演の多いお笑い芸人をYouTuberとしたり、業界の構図が変わるようになるかもしれません。
そうなると
・既存のYouTuberへの逆風
・テレビタレントへの逆風
・ネットもテレビも強者のみが残る
・リアルの芸能事務所とYouTube事務所とのタイアップ
といったすごいことになるかもしれませんね。
けれども疑問も残る
ただしテレビ特有の演出過剰の嫌味が、これからどこまでウケるのか疑問なところがあります。
あるいはYouTubeでは伸び伸びできても、テレビでは借りてきた猫のように大人しくなってしまうこともあるでしょう。
ネットの視聴者の感性はシャープで賢い人が多い傾向です。ホンモノを見抜く目を持った人もわりと多いですね。
反対に地上波を見ている視聴者は、感性は鈍く自分で考えることが苦手で受け身、疑いなく受け止めてしまう傾向があります。
果たしてネットの感性に耐えうるかどうかといった課題もありそうです。なので実際のところ「蓋を開けてみないとわからない」「未知数」といった感じですね。
しかしネットにも巨大資本が入り込んでくると、結局は「お金の力?」みたいなことになりそうです。
そうなるとYouTube離れが起きて、別のメディアに人々は移動していきます。
ネットの世界は、とにかくスピードが早い。流行廃れも早い。YouTubeもこの先、どうなるかわかりませんからね。
既存のテレビの感性では、おそらくネット住民からは敬遠されると思います。