ソルフェジオ周波数の真実
ソルフェジオ周波数。2013年頃に登場し、スピリチュアルでは定番となっています。
で、ソルフェジオ周波数とは、物質と意識に働きかける特有の「周波数」をいいますね。たとえば「528Hz」はDNAを修復するといいます。
しかし、よく分からないところもあります。たとえば基準となる音は
・440Hz
・444Hz
・528Hz
という3つの説もあります。で、これらの基音でチューニングするとか。
あるいは「440Hzの制定は、世界支配の陰謀」とか。すぐには理解できない話しも出てきて、「はて?」と思ってしまうところもあります。
いろいろと調べていくと、だんだんと分かってきたような感じです。
で、ソルフェジオ周波数の効果の真偽は別にして、ただ一点だけ、矛盾といいますか、おかしな点があります。
著書にもなっているようですが、「440Hz」が悪いとされていますが、「これはおかしい」ということです。
少なくとも、ヒーリング・痛しという視点で考慮すれば、440Hzが悪者になるのは「おかしい」としかいいようがありません。
何か強引に、440Hzを陰謀論と結びつけているような感じもしてきます。
今日は、その考察についてのお話しです。
ソルフェジオ周波数とは何か
ソルフェジオ周波数のサイトをいくつか読みましたが、今一つわかりにくところもあります。
そこで、分かりやすく説明を試みてみます。そして440Hzが決して悪玉でないことも説明したいと思います。
そもそもソルフェジオ周波数というものは、スピリチュアル的に意味のある「周波数」のようです。
ハーモニー(和声)を構築する音というよりも、癒しや、覚醒といったスピリチュアル的な意味のある「周波数そのもの」のようです。
ド・レ・ミという音名も振られていますが、和声を構築する音階というよりも、意味のある周波数が9個(基本は6個)あるということのようです。
それが、
- 174Hz・・・意識の拡大と進化の基礎
- 285Hz・・・多次元領域からの意識の拡大と促進
- 396Hz・・・罪、トラウマ、恐怖からの解放
- 417Hz・・・マイナスな状況からの回復、変容の促進
- 528Hz・・・理想への変換、奇跡、細胞の回復
- 639Hz・・・人とのつながり、関係の修復
- 741Hz・・・表現力の向上、問題の解決
- 852Hz・・・直感力の覚醒、目覚め
- 963Hz・・・高次元、宇宙意識と繋がる
という9種類の周波数。
しかもカバラの数秘術に照らすと、「3・6・9」の数字に収斂できるといいます。
いろいろと理屈は付いているようですが、スピリチュアル的に意味のある「固有の周波数」が「ソルフェジオ周波数」のようです。
分かりにくい440Hz・444Hz・528Hzの基準と関係
しかし、この先から少々分かりにくくなってきます。それが「基準」となっている周波数です。
ソルフェジオ周波数と関連してよく出てくるのが、
「440Hz」
「444Hz」
「528Hz」
です。
なんか、この辺りがごちゃごちゃの感がして、分かりにくかったのですが、528Hzというのは、ソルフェジオ周波数の中にある周波数ですね。
この528Hzは、「444HzのA(ラの音)を基にして調律をすると作ることができますよ」とうことですね。
だから、444Hz云々・・・という話しが出てくるのでしょう。
ですが、ソルフェジオ周波数を検索して、各記事等を読んでいますと、444Hzを基準、440Hzを基準、528Hzを基準・・・など、「基準」と書いてあるのですが、何の基準」なのかが混乱気味な印象を受けます。
ややこしいので整理しますと、
・音階を作る(調律する)上で基準になるのはA(ラ)の音ですが、
- 440HzをA(ラ)の音にすると、C(ド)の音は523Hzに調律できる・・・一般的な調律の仕方
- 444HzをA(ラ)の音にすると、C(ド)の音は528Hzに調律できる・・・ソルフェジオ周波数としての「ド」を生み出す調律の仕方
ということなのでしょう。
また「528Hzが基準」という言い方は、「ドレミファソラシド」のルート音「ド」が528Hzなので、それで基準ということなのでしょう。
ただ単に、ド(C)の音が、528Hzになっている音階(スケール)ということですね。
これは通常の「ドレミファソラシド」であるところの「アイオニアン・スケール」を想定しているのだと思います。
ちょっとややこしいですね。
440Hz・444Hzは調律するための基本の周波数
そもそも調律では、A(ラ)の音を基準にして、音階を作っていきます。ですので、444HzをA(ラ)の音にしないと、お目当てのソルフェジオ周波数の528Hzが生み出せないということです。
ソルフェジオ周波数の528Hzを、ド(C)の音にするためには(調律するためには)、444HzというA(ラ)の音を基準にする必要があるということです。
そこで、444Hz性善説。
ひるがえって、444Hzを闇に葬った440Hz性悪説という塩梅なのでしょう。
しかし、シンセサイザーなどの楽器の場合、ポチっとトランスポーズやチューニングすれば、Cの音を528Hzにできるでしょう。別段、Aの音を基準にして云々といわなくても電子楽器なら一発です。
もっともギターや生ピアノ等、生楽器の場合はAの音を基準にして調律する必要はありますが。
444Hzとか出てきて混乱もしますが、要するに、調律を前提にしているわけです。
ソルフェジオ周波数の528HzをC(ド)の音に「調律するために」A(ラ)の音を444Hzにする、ということです。
440Hzは悪者なのか?
ちなみに、Aの音(ラの音)は、音叉でもお馴染みの通り一般的に440Hzです。これは時報がそうですね。
この440Hzは、1939 年ロンドンでの国際度量衡会議で決められたと。これが陰謀ではないかと。
うーん、うーん、よくわかりません。
実は、ここが引っかかります。
440Hzというのは、別に問題はなかろうにと・・・
といいますか、実は、440Hzを悪者にすることでソルフェジオ周波数は、自己矛盾を引き起こしているのですね。音楽的な見地からすれば。
440Hzを悪者にすると、音楽的に矛盾を引き起こします。
それについて以下、説明します。
音楽で大切な音階〜平均律と純正律
そもそも音楽ではハーモニー、コードの響きといった「和声(和音)」の響きを重視します。
ソルフェジオ周波数もさることながら、音と音が織りなす「響き」が重要です。ドミソの和音とか、ソシレの和音といったものですね。「コード」ともいいます。
で、この和声を見ていく場合、一般的にあまり知られていない重大なことがあります。
それが「平均律」と「純正律」という音階です。ドレミファソラシドを構築する、それぞれのドやレの周波数です。
こうした音階(音の並び)に、「平均律」と「純正律」というのがあるんですね。平均律と、純正律とでは、個々の「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ド」の周波数が微妙に違っています。
また音階には、キルンベルガーとか、ピタゴラス音階とか、いろいろとあります。「平均律」と「純正律」は代表的な音階になります。
「平均律」の音階は現代における代表的な音階
ところで現代の音楽は、「平均律」を使ってでつくられています。
平均率。
これは、12音階を12等分した機械的な音階といいます。1オクターブを、12で割って、正確に等分した音階です。
平均律は、19世紀の産業革命頃に広まったとされています。ちょうどピアノも大量生産された頃です。
現代の音楽は、この平均律を使って、メロディが作られ、和音が構築されています。
ソルフェジオ周波数の528Hzを求める調律では、A(ラ)の音を444Hzとしていることは先述の通りです。
しかし、実はこれ、「平均律」を元にした音階の決定方法なのです。
444Hzから528Hzを導くのは、平均律を元にした調律のやり方なのですね。
平均率の音階では、A(ラ)の音を444Hzの基音にすると、C(ド)の音を528Hzに調律できるということです。
これは大切ですので、よく憶えておいてください。
「平均律」には「ゆがみ」「うねり」がある
しかし「平均律」には重大な欠陥があります。それは、「和音が濁る」という致命的な欠陥です。
スピリチュアルな「ソルフェジオ周波数」にとって、歪みのある和音を生み出す「平均律」と絡めるのことは、大変よろしくありません。
「平均律」の和声には、「不自然さ」があります。和音そのものが不自然なのですね。和音として弾いたときに「うねり」が生じているのです。
百聞は一見に如かず、こちらの動画をご覧ください。
純正律の調律を体験しよう / Structure of Perfect Intonation Tun
http://www.youtube.com/watch?v=oI5xf6dub8E
この動画では、平均律の響きから、純正律の響きを作っています。明らかに、平均律には「ゆがみ」「うねり」があります。
私自身、幼少の頃、この「ゆがみ」に気がつき、「ドミソ」といった和音に違和感を憶えていました。
7th、9thといった属音が入ると、この歪みが誤魔化され、逆にボサノバやジャズのように格好よくなり、「うん、いいねえ」という感じでした。
「平均律」の「ドミソ」の和音は、「うねり」を生じていますが、「純正律」の「ドミソ」の和音は、きれいにシンクロしていることが分かると思います。
何を言いたいかといいますと、
癒し効果などがあるとされている「ソルフェジオ周波数」という固有の周波数もさることながら、「美しい和音を奏でる『音階』」もまた重要ということなのです。
ヒーリングミュージックには「純正律」が望ましい
スピリチュアル的、ヒーリング効果を狙うなら、平均律ではなく、「純正律」の響きがおすすめです。
実際、「純正律」のサウンドを聴くことで、自律神経が整い、病気などの症状が改善できるケースもあるようです。
純正律は、その「和声の響き」そのものにヒーリング効果を持っているのでしょう。
ですので「ソルフェジオ周波数」は、純正律で使うのが望ましいわけですね。
幸いなことに、「ソルフェジオ周波数」を純正律にした場合、
G(ソ)の音・・・396Hz
C(ド)の音・・・528Hz
となります。
ソ(G)とド(C)の響きは、「完全五度」であって、最も綺麗に調和して、安らぎをも生み出す響きです。見事に「純正律」の響きになっています。
さすが「ソルフェジオ周波数」!
やったー!
と思いきや・・・
しかし・・・
ここで一つ大きな問題が・・・
「ジョンレノンを殺した」と言われている「440Hz」です。
440Hzはソルフェジオ周波数を含む美しい「純正律」を生み出す
「ソルフェジオ周波数」を「純正律」の音階で並べると、
G(ソ)の音・・・396Hz
A(ラ)の音・・・440Hz
C(ド)の音・・・528Hz
このようになります。
ご覧の通り、なんと、純正律にすると、A(ラ)の音が440Hzになるのです!
ジョンレノンを殺害し、世界的陰謀の元作られたとするあの440HzがA(ラ)の音に。
分かりやすく整理しましょう。
※純正律はこちらのサイトを参照。なおこちらのサイトではより詳しい解説もしています。
※平均律の計算は「平均律と尺度」を参照
ご覧の通り、純正律の並びでは、憎き「440Hz」が、ドンとAの音に鎮座まします。ちなみに純正律の音階には、「ソルフェジオ周波数」の「396Hz」と「528Hz」の2つが見事に含まれています。
一方、「ゆがみ」「うねり」を生み出す「平均律」の場合、Aの音444Hz基準にすると、528Hzの近似値となってしまいます。正確ドンピシャに528Hzにならないのですね。※正確には「528.0079590612081Hz」となります。
ちなみにG(ソ)の音もそうです。
396Hzになりません。
395.55903085431066Hzです。
うーん、こうして比較すると、「純正律」に軍配が上がるのではないでしょうか。
・純正律なので、和音の響きも自然で綺麗。
・ソルフェジオ周波数の「528Hz」がビシっと正確に出てくる。
・Gの音もソルフェジオ周波数の「396Hz」となっている。
・純正律の音階では、ソルフェジオ周波数が2個も含まれる。
はっきり言って、音楽的には、440Hzの入った純正律のほうがいいと思いますよ。純正律のほうが、ナチュラルで、美しく、癒し効果もありますし。
むしろ「平均律」で作るほうが不自然です。ヒーリング効果を狙うなら、「純正律」でしょう。
となりますと、440HzでOKということになります。何も440Hzは悪くないでしょう。
音楽的にいえば、「ソルフェジオ周波数」の場合、440Hzを含んだ「純正律」のほうが美しく聞こえます。
「純正律」で作られた音楽は綺麗・美しい・癒される
純正律音楽は素直な響きで、ピュア感を感じさせます。純正律といえば、アディエマス、エンヤが有名です。
アディエマス、エンヤの純正律音楽を聴くと、「純正律」が生み出す音が、いかに美しく自然な響きであるかが分かります。
「純正律」の音階が奏でる美しく綺麗な響き。
この「うねり」の無い見事なハーモニーは、魂の奥底で打ち震えるものを感じさせます。これぞ「音楽」といった感じもします。
ソルフェジオ周波数に関するまとめ
ソルフェジオ周波数は、その固有の周波数もさることながら、「音階」も大切です。
ソルフェジオ周波数には純正律がお似合いです。純正律にした場合、440HzがA(ラ)の音になります。
純正律には、ソルフェジオ周波数としての528Hzだけでなく、396Hzを含みます。440Hzも含んでいますが。
アディエマス、エンヤの音楽には、ソルフェジオ周波数の528Hzと396Hzが含まれています。純正律ですので当然なのでしょうが。
ソルフェジオ周波数の説明に沿えば、アディエマス、エンヤなどの純正律音楽を聴くと、
・罪、トラウマ、恐怖からの解放(396Hz)
・理想への変換、奇跡、細胞の回復(528Hz)
といった効果が期待できそうです。
といいますか、純正律のヒーリング効果は、ソルフェジオ周波数の音を含んでいることとも関係があるのかもしれません。
ですから、普通に純正律の音楽を聴くほうが、手っ取り早しですし、響きも綺麗ですし、ヒーリングの効果が高いかもしれません。
444Hzは、平均律としてのソルフェジオ周波数を生み出す基準の音です。
平均律が奏でる響きに、純正律並の見事なハーモニーを期待できるかどうか。正直、疑問です。
ですので、444Hzを基準にして、平均律としてのソルフェジオ周波数528Hzを作るやり方のほうがおかしいと思います。
440Hzは決して悪者ではありません。
「悪い」ということでいえば、むしろ悪いのは「平均律」です。
平均律が奏でる「ゆがみ」の響きこそ、体調不良などを引き起こすことがあるのでしょう。
平均律の歪みを聴いていると、違和感が出てきます。これを解消するためにも本能的にエフェクターを使うのでしょう。
A(ラ)の音を440Hzにした純正律は、ソルフェジオ周波数を含むため、むしろヒーリング効果を存分に発揮するサウンドを生み出します。