ピチカートファイブのルーツはアルマンド・トロヴァヨーリ
ピチカートファイブというグループがありましたね。
1990年代に流行りました。なんかお洒落で格好よく、当時は「渋谷系」なんて言葉もあったものです。
当時のサブカルシーンでは、フリッパーズギターなど、ちょっとセンスのいい人がこぞって聴いていた感もあります。
ピチカートファイブといえば、たとえばこちらの作品は、著作権的には大丈夫ですので紹介できますね。
It’s a Beautiful Day/ピチカートファイブ
※引用元: PIZZICATO FIVE Official
うーん、「It’s a Beautiful Day」はいいですなあ。
このビートが効いた颯爽感と、生活感覚のある小洒落た空気感がいいですね。
まさに「It’s a Beautiful Day」。
いやあ、お洒落です。
そのピチカートファイブ。
60年代のGo Go Soundを意識していたと、ずーっと思っていましたが、それもさることながら、なんと正真正銘のルーツは、イタリアのB級映画での音楽担当、アルマンド・トロヴァヨーリだったと。
まあこれを知って、新鮮な驚き。
と、同時に完全に納得。
アルマンド・トロヴァヨーリ
アルマンド・トロヴァヨーリの曲を聴けば、一発で分かりますが、ピチカートファイブ自身、アルマンド・トロヴァヨーリのオマージュっぽいアルバムも出しています。
それが「女性上位時代」というアルバムですね。
「女性上位時代」。
実は、アルマンド・トロヴァヨーリが音楽を手がけた同名の映画があります。
こうした同名の作品、アルバムの存在を見ても、ピチカートファイブがアルマンド・トロヴァヨーリを意識していることは分かる感じです。
で、アルマンド・トロヴァヨーリの作品はたくさんありますが、いくつかあげますとたとえば「Film Music Composer Il Profeta」。
Il Profeta (Versione Shake) – Film Music Composer – Armando Trovajoli
※引用元:Armando Trovajoli(公式)
The Best of Armando Trovajoli (Il Commissario Pepe, La Matriarca, Yesterday Today & Tomorrow) – HD
引用元:Cinema Hotel Studios
60年代、日本でも流行った曲風にも似ています。ですが、アルマンド・トロヴァヨーリのテイストで仕上げられています。
Go Go Soundは、どこか野暮ったいところがあって、モサっとしたところがあるように思っています。
しかしアルマンド・トロヴァヨーリ仕立ての作品は、どこかお洒落です。洗練された感じがあって、なんか格好いい、そんな格好いいビートの効いた動きを感じさせます。
こんなアルマンド・トロヴァヨーリ風のイタリアっぽい曲は、ピチカートファイブをはじめ、多くのミュージシャンに影響を与えていたと思います。
フリッパーズギターもアルマンド・トロヴァヨーリの影響を受ける
ですが、ピチカートファイブに限らず、90年代のサブカルシーンでは、アルマンド・トロヴァヨーリを参考にしていたミュージシャンが他にもいます。
ピチカートファイブのみならず、フリッパーズギターもそうです。また90年代の後半に出てきたFPM(Fantastic Plastic Machine)もそうですね。
クールなスパイでぶっとばせ/フリッパーズギター
※引用元:PolystarTube(Official)
ちょっと斜に構え、破壊と荒み具合を含んでいます。フリッパーズギターらしいクールな感じの曲ですね。
Fantastic Plastic Machine / Beautiful Days feat. Haven L.Clayborne & Yoshie Nakano(EGO-WRAPPIN’)
FPMの曲は、番組のBGMや、ジングルでも使用されることが多いので、これは耳にしたことのある人もいるかもしれません。
ピチカートファイブ、フリッパーズギター、FPMの曲を挙げてみましたが、アルマンド・トロヴァヨーリのFMB Shakeそのものとは違いますが、どこか雰囲気が似ていると思っています。
アルマンド・トロヴァヨーリを知ると、日本のカルチャーシーンも見えてくるような。たぶん既に知っている人もいると思いますが、自分としては、死角でしたね。
ただ、うっすらとした記憶に、イタリア音楽の影響が云々というのを雑誌の記事で読んだ記憶があったような。
ピチカートファイブもアルマンド・トロヴァヨーリの影響をしっかり受けている感じですね。
そんなアルマンド・トロヴァヨーリ、作品の数は膨大です。