コロナによる恐慌と疫病はデフレとインフレを同時に引き起こす
新型コロナウイルスの感染拡大により、全国に緊急事態宣言が発令されました。
で、コロナによる問題は、恐慌と疫病になることを、三橋貴明さんは指摘しています。
恐慌と疫病が同時に来ている。
・恐慌・・・超デフレーション。GDPが9割減る。
・疫病・・・インフレーション。
くわしいことは、こちらの動画で解説しています。それにしても三橋さんの指摘は、毎度ながら慧眼です。
三橋TV第225回【疫病と恐慌による日本文化の破壊 抗え!解決方法はある!】
緊急事態宣言が発令され、経済活動が自粛になり、医療崩壊の恐れも出てきている中、このまま日本政府がまともな政策を取らないらないと大変なことになる。
現に、恐慌と疫病が同時に来ています。
・恐慌・・・超デフレーション。GDPが9割減る。
・疫病・・・インフレーション。
疫病が広まるとインフレになる
疫病が広まるとインフレになります。疫病が蔓延すると働くことができなくなる。遠出禁止。経済活動が禁止。モノ・生産・サービスが行われなくなる。
そうすると供給能力が下がります。供給が、需要を満たすことができなくなる。これをインフレといいます。そう、疫病になるとインフレになる。
医療費を削減し医療崩壊を引き起こしやすい状況
加えてコロナは感染リスクが高い。検査して感染したとなると病院へ行く。そうなると医療崩壊が起きる。
日本の場合は長年の緊縮財政で医療費削減してきた。医療設備も「ムダ」として切り詰めてきた。ICU(集中治療室)は、あのイタリアの半分。
そのことは、こちらの記事にもあります。⇒日本のコロナ医療の弱点、「集中治療ベッド数」はイタリアやスペイン以下
ご覧の通りです。日本の病床数(ベッド数)は、先進国の中で多いものの、ICU(集中治療室)は、とても少ない。
ICU(集中治療室)では、ECMOを使った治療を行いますが、日本では、コロナ肺炎を治療する設備が不十分。
しかも日本では、感染症の専門家も減らしてきています。医師、看護士も減らしてきた。そのツケが今回やってきています。
穀物輸出規制の動き
これだけ疫病が蔓延していると、各国では食糧生産が充分できなくなります。
そのため食糧の輸出禁止をし始めている国も出てきています。⇒新型コロナ拡大で食料生産国 自国優先し輸出制限
今のところ限定的です。一部の国で穀物の輸出規制をしています。
・ロシア・・・小麦
・カザフスタン・・・小麦
・セルビア・・・ひまわり油
・ウクライナ・・・小麦
・インド・・・小麦、米
・カンボジア・・・米
・ベトナム・・・米
米国、カナダ、オーストラリア、欧州・は、輸出規制に否定的。けれどもこの先どうなるかはわからりません。
しかしコロナ感染の拡大を踏まえると、今のままでは、各国での食糧自給を優先しますので、輸出が規制される流れになっていく可能性があります。
コロナによる日本の食糧不足の危機
そうなると日本は大変。今まで「自由貿易です」「グローバリズムです」と言い続けてきて、国内の農家を救うこと無く、アメリカなどの大企業を優先。しかもアメリカなどの大企業と日本の農家を競争させて潰してきています。
今では日本の食糧自給率は37%。ちなみに
1965年・・・73%
1990年・・・49%
2019年・・・37%
ご覧の通りで50年かけて半分以下になっています。現在ではわずか37%。
⇒第2節 我が国の食料自給率の動向:農林水産省
⇒日本の食料自給率:農林水産省
先進国の中では、日本はオランダに次いで低い食糧自給率です。自分達で農産物を自給できるほど生産はできていません。
日本は、国内の医療と食糧に対して、供給できなくなっています。医療崩壊もさることながら、食糧供給崩壊が起きる可能性が大。
コロナによって食料品のインフレが起きる
コロナの影響で、穀物などが輸入できなくなると、一気に食料品インフレです。食糧品の価格が高騰します。物価高。
そんな超絶なインフレリスクがあります。
これはマスクと同じです。マスクが手に入らなくなって、転売で高額になった。マスクが足りない。マスク騒動は、まさにインフレ。それと同じことが、食料品に起き得る。
デフレとインフレが同時にやってくる恐れ
所得が消えるということは、総需要が下がること。同時に今回は必需品の供給能力が足りなくなります。
デフレとインフレが同時に来ます。壮絶なことになるかも。
必需品がインフレになる。食糧価格が上がる。医療は供給できなくなる。医療崩壊。
恐慌とは、超絶デフレーション。モノが余りまくる。大恐慌のときは食料品が余りまくっていた。
しかし今回はコロナという疫病なので大変なことになっている。食料品などの必需品はインフレになる。そんなリスクが、今あります。
イベント・観光・接客業は消滅する産業?
あと、イベント、観光、接客業は消滅することもあり得ます。コロナの影響で、人が集まるの仕事は難しくなっています。接客業が難しい。イベント開催が困難。観光業も難しい。
スポーツイベント。
野球、Jリーグ、K-1。
音楽。
コンサート、ライブ。
芸能活動。
旅行。
観光。
航空会社。
ANAは70%の売上減。
銀座のクラブは全滅。
カラオケは再開できそう。
お客さんを集めることが困難。
人を集めるビジネスが成立しない。
人と接する仕事が困難。
セミナーも困難。
アニメも全滅する。
アニメにスポンサーがお金を出さなくなる。
アニメ関係者が離散してしまう。
これから滅ぶ文化が出てくる。
スポーツ、コンサート、芸能、接客の文化。
これらが全て滅亡しそう。
国の供給能力止まると復活が困難
国の供給能力は、いったん衰退すると復活させるのが難しい。簡単にできない。5~10年はかかる。医師の育成にも時間がかかる。
感染症が終わっても、銀座のクラブは再開が難しい。スポーツ、芸能、音楽も再開できない。
なぜなら供給能力は蓄積する性質だから。続けることで供給能力は蓄積していく。止まると途絶える。消える。
看護士にしても、いったん離れると現場への復帰は難しい。いったん途絶えてしまうと、やり直しになってしまう。
緊縮財政を続けてきたから大変なことになっている
結局、緊縮財政を続けてきた日本。デフレを続けてきた日本。だから大変なことになってきている。
この上に「恐慌と」いう超デフレーションが起きようとしている。しかも食料品などの必需品のインフレが起きる可能性が大。
ここは正念場。けれども解決方法はある。
恐慌によるデフレと疫病によるインフレは解決できる
大変になってきているが解決方法はある。仮に恐慌によるデフレと疫病によるインフレが起きても解決できる
それは政府が財政拡大をすること。所得の消滅を全部政府がカバーすること。短期的にしのいで、長期的には医療費を充実させる。
失業した人を公務員にして農産物を作る。看護士を増やす。製造機器メーカーにも行わせる。国家が、これを推進する。こういう方向に先進国は動いていく必要がある。
恐慌は財政規模を拡大すれば解決する。しかし疫病のリスクは厄介。
だからこそ財政規律を撤回する。緊縮財政を止める。プライマリーバランスも撤回。
予算を、インフレになるまで出し続けて使い続ける。食糧の供給能力、医療の供給能力を引き上げていく。同時に感染症を抑え込む。ワクチンの開発に多額の予算を注ぎ込んで早急に開発する。
そうしないと、スポーツ、音楽、芸能、接客業が全て全滅する。アニメも全滅する。
供給能力は蓄積されていく性質がある。いったん途絶えると、失われていく。再開して復活するには5~10年の時間がかかる。
日本の文化・歴史・生命を守る戦いが起きている
しかし今のままでは何もやらないであろう。今の安倍政権の様子では何もやらない。
けれども今のまま緊縮財政を固持続ければ、日本は滅ぶ。
今は、日本の文化と歴史を守る戦いが起きている。食糧と医療の供給が途絶えると死ぬ。日本人の生命を守る戦いも起きている。緊縮財政を続ける安倍政権と戦っている。
日本は、国民主権国家なので、主権は国民にある。自分達の文化、歴史、生命を守るために私たちは戦う必要がある。
以上が三橋貴明さんの話しの要約になります。