インド占星術のダシャーシステム
インド占星術には、ダシャーシステムという運期を推し測る優れた技術があったりします。
ヴィムショタリ・ダシャー、チャラ・ダシャー、ヨーギニ・ダシャーなど実は複数の方法があったりします。
中でもヴィムショタリ・ダシャーは、その的中率と精度の高さで知られています。
ヴィムショタリ・ダシャーは、
- マハーダシャー・・・120年周期の運勢
- アンタラダシャー・・・マハーダシャーを9サイクルに小分割した運勢
- プラティヤンタラダシャー・・・アンタラダシャーを9サイクルに小分割した運勢
という三段階になっているのが一般的です。
またネイタルの月が座している星座のナクシャトラの支配星が、ダシャーの始まり(の惑星)になります。
マハーダシャーは9つの惑星周期で120年
で、ダシャーは、インド占星術で使用する9つの惑星に、それぞれ惑星周期(運勢期間)があてがわれています。
マハーダシャーの場合は、
・太陽期・・・6年間
・月期・・・10年間
・火星期・・・7年間
・ラーフ期・・・18年間
・木星期・・・16年間
・土星期・・・19年間
・水星期・・・17年間
・ケートゥ期・・・7年間
・金星期・・・20年間
という惑星周期になっています。
9つの惑星周期を合計すると120年になります。つまりマハーダシャーは120年周期に巡回しています。
人間の寿命は80才~90才ですので、一生涯に全てのマハーダシャーが巡ることは、まずありません。
で、ダシャー(運勢)の中でも、大事なにはこの「マハーダシャー」です。
ダシャーが変わればその人自身が変わる
不思議なことに、マハーダシャーが変わると、その人の考え、雰囲気、環境、人間関係なども変化していくようになります。
実際に、転職、失業、結婚、離婚、引越、事業の転換、環境の変化、人間関係が変わる、気分が変わる、性格が変わる、なんとなく大きく変わるといったことが起きます。
だからこそ運勢も変わってしまうわけですね。
ダシャーは過去世の現れ
インド占星術では、それぞれのダシャーは、それぞれの複数の過去世が表出する時期ともいっています。インド占星術では輪廻転生を前提にしています。
ダシャーが変われば「その人自身が変わってしまう」というのは、過去世のカルマがダシャーになってあらわれるという意味です。
人は、その生涯の中で、いくつかの過去世の業を顕現するというのが、インド占星術の考え方だったりします。
惑星とダシャーの性格
ちなみに
・太陽期・・・父性的
・月期・・・女性的
・火星期・・・攻撃的
・ラーフ期・・・波乱
・木星期・・・保守温和的
・土星期・・・現実的
・水星期・・・知的
・金星期・・・享楽的
といった言い方もできると思います。
ダシャーが変われば固有振動数が変わる
ダシャーが変われば、人が変わってしまうというのは数多くの事例があります。本当に多い。
ある時期から変わっていくようになる。
考えや性格が変わってしまう。
環境も変わってしまう。
人間関係も。
一言でいえば雰囲気が大きく変わってしまいます。波動が変わるわけですね。その人が持っている固有振動数が変わる。
その変化が、よい変化になるのか悪い変化になるのかは、ダシャーの質次第です。
バイロンの「朝起きたら 有名になっていた」というのは、ダシャーのエネルギーの中では起きえています。
何となく大きく変わったことを体験している人は多い
しかし、あえてダシャーとか言わなくても、ある時期から「なんとなく自分が変わった」という節目があることを、ほとんどの人が体感していたりもします。
で、これとダシャーの節目が重なっていることが多かったりします。
で、ダシャーのことを知っていると、人が変化したり、変節する姿や、人間関係の質が変わったことから、ダシャーが切り替わったことや、そのダシャーの質を、ある程度、推測することもできます。
無常そのものです。
帰納的にインド占星術をはじめ、いくつかの占術は何故か的中します。
宇宙の深淵なる法則に基づいているような気がしますね。
不思議なものです。