予言ビジネスの問題
以前、「アセンション(次元上昇)」のことが話題になりましたね。
2012年12月21日が、その日であるといっていました。
けれども、結局、何も起きませんでした。まあ、そういうものだと思います^^
そもそのこの手の「予言」は昔からあります。で、ビジネス化していて、煽っている人達が儲かるようになっています。
いわば「予言というビジネス」ですね。
で、これが問題を含んでいます。
過去には「ノストラダムスの大予言」。
1999年7月に人類が滅亡するという触れ込みですね。
で、アセンションにしてもノストラダムスの大予言にしても、そこには共通した「ビジネスの問題」が見え隠れします。
今日は、そんな予言ビジネスの問題について。
昔からある「世界滅亡」「人類滅亡」の予言の数々
そもそのこの手の「世界滅亡」「人類滅亡」の予言は、昔からあります。ものすごく多くあります。
一例をあげてきますと、
- 999年・・・キリスト教では西暦1000年に世界が終わるとい信じられていた
- 1033年・・・キリストが亡くなってから1000年目にあたる年に世界は滅びると信じられていた
- 1719年5月19日・・・ベルヌーイの定理で有名な数学者ベルヌーイの叔父が提唱
- 1899年・・・あの「アイザック・ニュートン」が予想していた
このようにあります。
※参考サイト
で、昔は、占星術師、修道士、数学者らが予言を行っていたのですね。
あの「ニュートン」ですら、予言に参入していています。
予言の類は、何か、知的なり霊感になりに、刺激を与えるものがあるのでしょうか。
予言は当たったためしがない
しかし、こうした人類滅亡・地球滅亡の予言は、人騒がせになるのがほとんどだったりします。
近年では「1999年に人類滅亡」のノストラダムスの大予言ですね。これはかなりの影響力もありました。
当時、かなり多くの人達が「1999年に人類が滅亡する」と予言していました。
しかし、アセンションと同じで、何も起きていません。
結局、予言とは、そういう性質なのでしょう。
富士山噴火の予言もそうです。
「当たらない」。
不安を煽る予言は今後も出てくる
おそらく今後も、第二第三の「ノストラダムスの大予言」や「アセンション」が出てくるでしょう。
手を変え品を変えて出てきます。
「歴史は繰り返す」の通りです。そういうものです。
こういったことを信じる信じないは各人の自由でしょうが、不安を煽って、人騒がせなことになりやすいので注意が必要かなと思います。
昔のノストラダムスの大予言や、2012年のアセンション騒動と同じです。
ノストラダムスの大予言のネガティブイな影響
ちなみにノストラダムスの大予言は、昭和の時代(1970年代半ば)くらいから広まっていたものです。
映画にもなったくらいです。
ちなみにこの映画「ノストラダムスの大予言」の音楽は冨田勲さんです。
ノストラダムスは70年代の小学生達にも広まっていましたので、知らない人はほとんどいなかったことでしょう。
しかしノストラダムスの大予言は、ネガティブイな影響が強かったものです。「人類滅亡」は、インパクトがありました。
折しも、当時は、米ソの冷戦戦争時代。
しのぎを削って核開発をしていた時代です。
人類を数千回、破滅させる核を保有していること自体、「人類滅亡」にリアリティを与えていたものです。
五島勉氏は米ソ核開発競争の不安な時代に登場
こうした「米ソ核開発競争」といった、リアリティのある「人類滅蔵」の空気感を背景に、「ノストラダムス」を世に出したのが五島勉氏ですね。
五島勉氏は、多くの「ノストラダムスの大予言」本を出版しています。
五島勉氏は、ノストラダムス以外にも、聖徳太子、釈迦、日蓮などの予言書も出しています。
また、宇宙人、ナスカの遺跡、カバラ、カルマの法則、アラマの法則、ピタゴラスの数秘術など、オカルトやスピリチュアルの書籍を数多く出しています。
五島氏は、こうしたオカルトのジャンルで、いち早く本を世に出してヒットさせた先駆者でもあります。
最近になっても、ヒトラーの予言書を出すなど、再び予言本の執筆もされています。「ヒトラーの終末予言 側近に語った2039年」
五島勉氏、数多くの予言本などを出しています。
が、五島勉氏といえば「ノストラダムスの大予言」の代名詞にもなっていますね。
フランス人すら知らない「ノストラダムス」
けれども、「ノストラダムス」は、欧米ではほとんど知られていないといいます。
16世紀フランスの、マイナーな占星術師だといいます。本場フランス人すら、ほとんど知らないといいます。
日本でいえば、江戸時代に、異境へ行った仙道寅吉くらいのほとんど知られてない扱いであるとか。
そんな超マイナーな占星術師が「ノストラダムス」だといいます。
この「ノストラダムス」を日本では取り上げて、「ノストラダムスの大予言」と銘打って、商業的にヒットさせたというのが事の真相であるとか。
けれども、この「ノストラダムスの大予言?」を信じて、人生設計を変えてしまった人も実際にいます。そういう人を何人か知っています。
1999年に人類が滅びるということを信じてしまい、これを前提に人生設計をしてしまった人がいます。
ノストラダムスの大予言の影響を受けた世代
ノストラダムスの大予言は、1950年代以降に生まれた人達に多かれ少なかれ影響を及ぼしています。
1960年代以降に生まれた人達は、幼少期から青年期にかけて影響を受けてもいると思います。
一般的にいって、仮に根拠の無い情報であっても迷信と同じですね。ネガティブで希望の無い話しは無意識下に影響を及ぼしてしまいます。
で、刷り込みとして残る場合もあります。
実はこれが精神的にマイナスの問題を引き起こすことがあったりしますね。
虚無、刹那主義、退廃的、投げやりなどの非創造的、非生産的な影響を及ぼすことがあります。
無意識の領域に作用しますので、本人に自覚がないこともあります。
無意識に退廃、堕落、刹那的、悪徳になびくこともでてきて、マイナスの思想などは人間をダメにしてしまうことがあります。
ノストラダムスの大予言により「世界が終わる」と信じてしまいますと、人生を刹那的に受け止めてしまい、享楽的で投げやりな生き方も「よし」としてしまう人達を生み出すこともでてきます。
信じる側にも問題があるという見方もありますが、不安をかき立て人心を惑わせる情報を流すのは、はやりよろしくないと思います。
不安心理を利用したビジネスには注意
人には不安心理があります。
ですからこういった不安心理を利用して、本を出版したり、スピリチュアルなグッズを売って商売をする人達も出てきます。
いや、むしろ、こういった人達が煽って、消費活動を促進させようとすることがあります。
いわゆる「馬ニンジン作戦」というものですね^^;
不安と希望を顔の前にぶら下げて、「これを使うと魂が浄化されますよ」「あなたのココロの次元がレベルアップしますよ」と。
しかしこの手の商品の多くは、伝統的な方法にルーツがあるのが多かったりします。
伝統的なヨガや瞑想の手法から一部を取り出して、美麗なパッケージを施しているものも少なくありません。本当は、昔からあるノウハウだったりします。
心に隙があり欲に目がくらむと真実が見えなくなる
心に隙があったり、欲に目がくらむと真実が見えなくなります。
信じてしまいます。
購入者が空想をふくらませてしまい、妄想的なビジョンを見てしまいますと、そのビジョンを真実と勘違いしてしまうことがあります。
この手のビジネスは宗教と同じだったりします。
人間の深い意識に作用し、生態的な部分と直結しますので、依存性のようになることがあります。
あまりこういった怪しげなものには近づかない方が賢明ですね。
特に、ビジネス、消費、経済が絡む場合は、注意したほうが賢明だと思います。
もっと伝統があって、歴史の風雪に耐えて検証されてきた確実な方法に取り組むことは賢明な対処の一つですね。
売り手の意図を見抜いて賢い消費者に
ビジネスは、人の不安を利用することが少なくありません。週刊誌やテレビでも、この手の手法がよく使われています。
ノストラダムスの大予言やアセンションも不安心理を利用したビジネスという見方もできますね。
世の中にはこの手のビジネスがわりとあったりします。
この手の「不安心理扇動」の類は、基本的に関知しないほうが得策ですね。
特に、ビジネス、消費活動、経済を関連するものは、売り手の意識で動いていますので、乗せられないように注意することも大切ですね。
いろんなのが出回っていますので、消費者は賢くありたいですね。