目次 非表示
- コロナで国会議員の給料2割削減がダメな理由と真実
- 国民に範を示すために国会議員の給与を20%カット?
- 国民が苦しんでいるから議員も苦しむの理屈はおかしい
- 議員給与カットは偽善であり「おためごかし」
- 議員2割カットは国民を救わないという決意表明
- 貨幣観が間違っているから間違った政策をしてしまう
- 日本が財政破綻しないことは財務省が明言している
- ビートたけしと安住アナも「国債を発行すべき」とテレビで言っている
- 議員の給与2割削減は「コロナ増税」の布石
- 麻生大臣は税金で全てをまかなおうとしている
- 国会議員は国債発行してお金を作るように働きかけるべし
- 国会議員は財務省が怖い
- 国会議員は保身に走るな!国民のために戦え!
コロナで国会議員の給料2割削減がダメな理由と真実
2020年4月14日に、「国民に範を示す」ために、自民党の森山裕と、立憲民主党の安住淳が、「国会議員の給料を2割削減」とすることを表明しています。
で、議員立法化によって、今年の5月から1年間、実施するといいます。
⇒国会議員歳費、2割削減へ 5月から1年間「範を示す」
ところが、京都大学大学院教授の藤井聡さんは、「待った!」をかけて異議を唱えています。
そもそも「国会議員は給料2割削減」でなく、国民を救うために『財務省』と戦うべし!」と鋭く指摘。
あと、東日本大震災のときに、公務員の給与を削減した後、復興増税を仕掛けています。
今回も同じで、国会議員の給与を20%カットした後に、コロナ増税を仕掛ける懸念があるとしています。
コロナによって国会議員の給料2割削減という話しが出ていますが、これがダメな理由と真実を藤井聡さんが解説しています。
藤井聡さんの詳しい説明は、こちらの動画にあります。で、こちらの動画をみると「ごもっとも」。説得力があります。
政治家は「給料20%減」でなく、国民を救うために「財務省」と戦うべし!藤井聡(京都大学大学院教授)
とても示唆に富んだお話しですので、以下に要点をまとめてみます。
国民に範を示すために国会議員の給与を20%カット?
自民党の森山裕さんが、「議員の給料を20%カット」すると言っていた。その理由は、
・国民が苦しんでいる。
・国会議員も国民を同じ気持ちにする必要がある。
・だから国会議員も20%カット。
・財務省が持っている財布(予算)にお金を戻す。寄付する。
・国民と苦しみを分かち合おう。
・国民が池で溺れているので、国会議員も一緒に溺れよう。
また立憲民主党の安住淳さんは、
・議員の給与をカットすることで国民に「範を示す」。
・国民に手本を示す。
・だからこそ議員の給料を20%カットする必要がある。
・国民が池で溺れているなら、国会議員も一緒に溺れるのが筋だ。
であるとか。一見すると立派に見える言い分。
しかしこの言い分には「欺瞞」がある。そもそも「おかしい」。
国民が苦しんでいるから議員も苦しむの理屈はおかしい
第一に、「国民が苦しんでいるから議員一緒にも苦しむ」という理屈はおかしい。
国会議員の仕事は「国民の苦しみを解放する」こと。つまり「お金を配る」こと。
国民がお金で苦しまないように働きかけることが、国会議員の仕事。議員給与を20%カットして寄付するなんて、真逆。
国民に100兆円の現金を渡してから、議員の給与を寄付するならまだわかる。
国民の飢えを満たないで、一緒になって飢えようとするのはおかしい。まず国民の飢えを満たすこと。それが国会議員の仕事。
議員給与カットは偽善であり「おためごかし」
うがった見方に見えるかもしれない。が、こういうのは典型的な「おためごかし」。偽善。
「おためごかし」とは、表面は、いかにも相手のためであるかのように偽って、実際は自分の利益をはかること。詐欺師。
「あなための為よといいながら、自分の利益を得る偽善」。これを「おためごかし」という。
議員給与20%カットは、典型的な「おためごかし」。
所得ゼロになっている人がいる。所得がゼロになっている国民がいるにも関わらず、「苦しみをわかちあう」というのはおかしい。「善人」ポーズ。
議員2割カットは国民を救わないという決意表明
議員2割カットは、国民を救わないという決意表明。国民をもっといじめてやるという決意表明。
なぜなら、今の時点で「給与2割減」を表明することは、これから国民がこれから苦しむことを前提にしているから。だからこそ、議員の給料を20%カットと言う。
けれども、国民が苦しまないようにするというのが本来の筋。しかし、「国民が苦しむこと」を前提にしている。どう考えてもおかしい。
とゆーか、国会議員は「国民を救うこと」が仕事。国民の利益になるように動くのが国会議員の仕事。経世済民が仕事。
事実、欧米では国民にお金を配っている。イギリスでは、飲食店に300万円を渡している。
貨幣観が間違っているから間違った政策をしてしまう
結局、国会議員のほとんどが間違った「貨幣観」を持っているからおかしなことをしてしまう。
財務省が持っているお金は有限で、そこからしか「お金を出せない」と思っている。
しかしこれこそ「商品貨幣論」。お金が金貨銀貨のようなモノで、有限とみなす貨幣観。
しかし、これが間違い。この貨幣観こそが間違い。
貨幣とは「信用貨幣論」が正しい。そもそも貨幣は「国家が供給しているもの」。国家は通貨発行権がある。
しかも今はデフレ。しかも、死にそうな人が目の前にいる状態。
この状況ではインフレになりようがない。破綻リスクがあるといっても、今は死にそうな人を救うこと。
「将来、財政破綻するからお金を出さない」というの人道的にいってもマズい。見殺しにしてしまう。
まずは救うこと。
国民を救うこと。
日本が財政破綻しないことは財務省が明言している
実際は、財政破綻しない。自国通貨建の通貨を発行している日本では、財政破綻は起き得ない。
そもそも財務省自身が、公式文書で、そのように言っている。「日・米など先進国の自国通貨建て国債のデフォルトは考えられない」と明言している。このことは財務省のHPにも明記されている。
⇒財務省HP
ビートたけしと安住アナも「国債を発行すべき」とテレビで言っている
緊急事態な今、「国債を発行すべき」というのが筋。事実、ビートたけしさんもテレビで言っている。「お金を発行するとは、国債を発行することだろ。だったら国家が貨幣を供給すべき。」
安住アナウンサーも同調して言っている。「自分の通貨を自分で刷っていますので、何も問題がないんじゃないんですか。」
その通り。
今までは、こうした正論や正しいことを言えば、財務省がテレビ局に怒ってきた。説明に来た。
テレビ局は財務省にいじめられる。なので既存メディアは、真実を言うことにためらいがある。言えない。
けれども、コロナによってテレビ局も緊急事態。背に腹を変えられない状態。だからビートたけしさんは言えた(言わせることがでいた)。
「本当のお金の発行」については、一般のメディアでは隠蔽されている。本当は、国家は必要な分をお金を供給できる。国民に供給できる。
こういう事実を今回、ビートたけしさんや安住さんらはテレビで言った。これはすごいこと。
まさに国会議員の範「としてやること」は、寄付することではない。「お金を調達して国民に配ること」。
議員の給与2割削減は「コロナ増税」の布石
「議員の給与2割削減は増税の布石」ということ。
事実、東日本大地震のときに復興増税をした。公務員の給料をカット。その後「復興増税」を仕掛けた。
今回も「コロナ増税」の布石。だから国会議員の「所得2割減」の提言。
やがて国家公務員の2割減。地方公務員の2割減。となって、国民から増税という流れになる。
麻生大臣は税金で全てをまかなおうとしている
国債を発行してお金を供給するということを言うのはタブーになっている「お金を刷ってまかなう」というのはが何故かタブー。
で、「税金で全部やらないといかん」というおかしな論理がまかり通っている。
しかしこれは言語道断。
EUは、3月下旬に財政規律は気にしないと発表。なぜなら「コロナは戦争だから」。
戦争中では財政規律を撤廃しないと対応できない。日本も財政規律を撤廃して、日本国民を守るべき。
松原議員が、麻生太郎に財政規律撤廃を進言。しかし麻生太郎は「撤廃する気はない」と眼下に却下。
今は非常事態。
今、守るのは「財政規律」ではない。
今、守るのは「国民の生命と財産」。
そうして国家。
麻生太郎は、税収の範囲でなんとかしようとしている。この考えが国会議員の多くに染みついている。だから増税しないといかんと思っている。
で、増税しないといけないので、その皮切りに「国会議員が給料20%カット」と言い出した。「そうすれば国民も付いてくるだろう」と思っている。
彼らは「国民を甘えさせたらあかん」とも言っている。勘違い甚だしい。
⇒コロナ経済対策が不十分な理由は政治家の甘えだった
⇒自民党幹部議員に見る高齢者の甘えの問題
国会議員は国債発行してお金を作るように働きかけるべし
議員の給与20%減は、典型的な「おためごかし」。国民を助ける気持ちはない。「増税していじめてやろう」と思っている。
恐慌になればGDP25%が無くなる。国家全体で100兆円減る。年収400万の人は300万になる。そんなことになったら大変。
だから国会議員は、国家が国債を発行してお金を作るように働きかけるべき。
国会議員は財務省が怖い
あと何故、国会議員は「自分の給料を2割返す」とか言っているのか。国に「100兆円を出せ」という政治活動ができないのか。これらのもう一つ理由がある。
※この話しは、こちらから始まります。
それは「財務省が怖い」から。財務省がものすごく怒るから。財務省を怒らせると、政治家一人など潰されてしまう。
主要な党の幹部は、財務省と結託している。幹部に一杯いる。だから昨年の消費税増税も行われた。
国会議員は、財務省に脅されて、嫌々やっている。「党の幹部に怒られたらどうしよう」。そうやって永田町と霞ヶ関には緊縮全体主義に染まっている。
恐怖政治。財政規律を守るという恐ろしい状況下。国会議員は財務省に恐怖している。
だから「国民」よりも財務省」の顔色をうかがう。財務省に与している国会議員や政党幹部におもねってしまう。
国会議員が、これに刃向かうのはものすごい高いリスクがある。怖い。
そんな怖いことをするんだったら、給与2割払っておいたほうがマシやな。と思っている人が多い。
国会議員は保身に走るな!国民のために戦え!
しかし国会議員は、自分の立場とか立ち位置とか忘れなさい。国が潰れそう、国民が死にそうなんだから。
国民を守るために、財務省と戦う。党の幹部と戦う。国民を守る仕事をしっかりとしていただきたい。
その仕事をしっかりとしていただいた上で、2割を寄付するなら心から感謝申し上げます。
以上は藤井聡さんのお話しの要約です。